HOUSE 住まいの情報
全館空調するメリットとデメリット。
住まいの情報を定期的にと意気込んではいますが、なかなか手付かずのまま時間だけは過ぎてしまいます。
住まいを検討する際に皆さんが参考にしていただけるような記事引き続き頑張ります。
今回のテーマは「全館空調」
私の提供する住まいでは「全館空調」をつかわず『エアコン2台』で全館を暖冷房する計画をしています。※建物の大きさによります。
「全館空調」の最大のメリットは家じゅうが同じ室内環境となることですが導入には少なくとも100万円以上する本体工事と、それに付属するダクト工事などの対応工事が発生します。
ご予算に余裕があり、将来にわたってもオサイフに余裕があるようでしたら、とても快適に過ごせますので導入をおススメします。
将来にわたってもというのは、機械ものなので必ず故障する時期が来るということです。
その際に本体入れ替え、もしかするとその本体が販売中止になっていたり、サイズが変わっていたりすると再設置の際には、大工さんや内装工事をされる方などたくさんの職人さんが必要となり、導入時もしくはそれ以上の予算が必要になるかもしれません。
また「全館空調」が故障している間の室内環境にも注意が必要です。
気候のいい時期に故障したのであれば窓を開けての換気で対応できますが、寒い冬だったり暑い夏の時期には修理や再設置までの期間中の「我慢」が必要となります。
当たり外れがあるとは思いますが、機械なので10年~15年に1回はその「我慢」と「お金」が必要になる覚悟が必要です。
ニコハウス設計室の住まいは「エアコン2台」で全館を暖冷房しています。
この方式だと初期導入予算は「エアコン2台」のみです。
同時に故障することは考えられないので故障した際にはもう1台のエアコンに頼ることが可能です。
故障の際の費用もどこでも売っている「エアコン買い替え」だけで済みますので「我慢」も「お金」もほどほどですみます。
こうした理由からニコハウス設計室では「全館空調」を使わずに「エアコン2台」での全館の暖冷房計画としています。
「エアコン2台」で足りるのかどうなのかということは性能から計算をしてご提案をしています。
どちらの方式もまずはその建物の断熱の性能と気密の性能が大事になってきます。
中途半端な性能ですと「全館空調」でも「エアコン」でも逃げていく熱を補う電気代を室温が必要としますので、毎月の電気会社やガス会社からの請求にびっくりします。
そうならないための基本性能は最低限必要なうえで、「全館空調」や「エアコン」を導入することが快適性に重要な要素となります。
良く聞かれる床暖房ですが、断熱と気密の性能が一定以上備わった家であれば必要はありません。
寒い家に住んでいると、信じられないかもしれませんが床も壁も天井も同じような温度となりますので、「床が冷たい」という感覚はなくなります。
リフォームでは全ての部屋の断熱を改修するのは費用も時間もかかります。
さらに気密をとってとなると、とても大変なので「全館空調」の導入はおススメ出来ません。
出来る範囲での断熱改修をしてその部分のみを暖冷房計画するようにしましょう。
どうしたら快適な室内になるかはご相談ください。
ヒートショックのない快適な室内空間をご提案いたします。