HOUSE 住まいの情報
冬場の乾燥対策 加湿方法。
豊橋市の工務店。ニコハウス設計室代表で一級建築士の鈴木です。
今回は弊社で建築されたお客さまからの質問『冬場の乾燥対策』について書こうと思います。
お施主さまからの質問
『乾燥シーズン真っ只中、昨年はあまり感じなかったのですが、今年は、リビングの乾燥(湿度30%前半)が気になります。加湿器を買うべきか?買わずに他にいい手はあるのか?』
外気が乾燥している以上、住まいの中で何か知らの加湿をしない限り湿度が上がることは絶対にありません。
もし加湿をせずに湿度が保てているとしたら、どこかしらから加湿されているはずなのでその状態はよくありません。
古い木造家屋の場合、構造土壁が適度な湿度を保っていて、それを放出出来ている可能性もありますがこれはとてもいい状態。
また第一種換気の全熱交換型を使うと室内の湿度を一定量室内に戻せますので3種換気よりは湿度に有利に働きます。
私がおすすめする加湿の方法
以下は高気密高断熱の家で特に効果を発揮する方法です。
私の自宅の場合、この方法で加湿器を使わずに室温21℃程度、45%程度の湿度を保っています。
① お風呂は入っているとき以外入口をしめない、蓋もしない。また冬の間換気扇はまわさない(カビが心配ならサーキュレーターをあてる)
⇒私の家は一切換気扇回さずそこに洗濯物干しますが夜には乾きますしカビも生えません。湿度は素直に高湿度のところから低湿度のところへ移動します。
② 洗濯物を邪魔でない室内に干す。
⇒せっかくの水分。屋外に捨ててしまうのはもったいない。私の家では寝室に干してます。これもお風呂と同じく乾きます。余談ですが、施工させていただいた住まいを調査するとかんたくんを使用されている住まいは湿度30%台の湿度で室内干しされている方の湿度は40%台になっています。洗濯物の室内干しはかなり有効だと思います。
③ 観葉植物を多めに、適度に水を上げる。
⇒ 観葉植物を置いている方はわかると思いますが、鉢のそこから水が出るまでぐらいにあげると背丈ほどの植物でも1.5Lぐらいの水が必要になるはずです。それが葉の表面より水分を出すわけなので小さな加湿器を置くよりも、見た目も省エネ的にも効果的です。
最後にIHコンロ限定のお話し。ガスでこれをやると一酸化炭素中毒で命の危険がでますので絶対にダメです!
④ 油を使わない煮物などは換気扇を回さない(加湿に利用)
⇒ 特に自宅ではせいろ蒸しが流行っていて(笑)、よくやるのですがその際に一切換気扇をまわしません。そうすることで蒸気は室内で利用できます。
以上を試しても湿度が上がらないようならいよいよ加湿器の出番かなと思います。
相談いただいた方は、目立たない室内にタオルを数枚干してみたところ、うまく湿度があがったとのことでした。
何でも機械に頼るのではなく、まずは生活の知恵で上記を試してみてください。
加湿器は単純に電気の力で水分を沸騰させ蒸気をだします。それなりに電気を使うのであまりエコではありません。
どのぐらいの電気を使うかというと6帖エアコン運転しているぐらい、あとホットカーペットなら中ぐらいで運転し続けているぐらい。
できれば電気を使わず自然の力で加湿しましょう。
潤いのある生活にするためぜひご参考になさってください。