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換気の方法を湿度中心に考える

住宅の室内環境において温熱の環境と同じくらい大切なことが換気の方法です。

ニコハウス設計室では2022年現在,第一種熱交換換気をおすすめしています。(以前は第三種換気をすすめていました(汗)

先日,新住協の勉強会にてパナソニックエコシステムズ㈱さんに行ってきましたので,第一種換気を選んでいる理由を含めて『湿度』の観点からお伝えします。

 

建築基準法上,室内の空気は1時間に0.5回交換されなくてはいけません。

30坪ぐらいの家だとざっくり300立米ぐらいの気積(体積)があります。

0.5回となるとその半分の150立米が外気と交換されている計算になります。

150立米というとよくあるレンジフードの弱運転ぐらいを家のあちこちでしましょうということです。

 

よく使われる方法として第一種換気 (機械給排気)と第三種換気(自然給気と機械排気)があります。

先に第三種換気ですが外気そのままを取り込みますので湿度も外気そのままのものが入ってきます。

例えば梅雨の時期 天候が雨だった場合,第三種換気では1時間に3.1kgの水分が入ってきます。ペットボトル2本分です。

これを第一種換気の全熱交換に変えると,温度と合わせて湿度のやり取りが『熱交換素子』という部分で起こります。(しくみは文章では伝えずらいので興味あれば直接話します)

その効果により室内に入る水分は1.9kgまで減ります。ペットボトル1本ちょっとです。

1日に換算すると28.8kg ペットボトル19本分の差です。

大きめの除湿器の能力が1日20リットルとかなので,第一種の熱交換を入れただけでもそれと同じぐらいの効果があるということです。

パナソニックエコシステムズさんの体感ルームでの写真ですが

 

第三種換気の場合

赤く囲った湿度が65.3%を示しています。

27℃設定のエアコンのある室内に入りましたが,涼しい感じはなく蒸し蒸しした暑さを感じました。25℃設定ぐらいにしないと気持ちよさは感じないでしょう。

 

第一種熱交換換気の場合

赤く囲った部分,湿度が39%を示しています。

同じく27℃設定のエアコンの室内ですがこちらはさらっとしていて涼しさを感じます。27℃設定でも十分に過ごせます。

 

冬はどうなるかというと…

ざっくりですが第三種換気で室内湿度30%台,全熱交換の採用で室内湿度45~50%となり,ウイルス対策にもなります。

湿度の面だけみてもとても大きな差があります。

 

この差をどう考えるのか?換気の方法の選択に有効にお使いください。

換気の方法はこれ以外に『温度』『消費電力(暖冷房機器にあたえる効果の違い含む)』『メンテナンス』の差があります。

全てを書くととても長くなるので今回は『湿度』についてをものすごく端折って書きました。

興味があればお伝えしますので遠慮なくお声掛けください。

長く(汗)なりますので覚悟してください。(笑)

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みなさま,よろしくお願いします。

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