HOUSE 住まいの情報
寝苦しい理由と対策。
あまりにも暑い日が続きますので、安眠できるためのポイントをお伝えさせていただきます。
酷暑で寝つきが悪い、エアコンをかけると寒い…という方 必見です。
夏の暑さの原因は『輻射熱』にあります。
『空気の温度やエアコンの設定温度=体感温度』と思われがちですが、あなたに対して壁や天井や床から熱が与えられます。
『(空気の温度+壁や天井の温度)÷2』があなたの体感温度です。
体温は36℃程度ですが、それに対し、断熱の悪い家や窓を開けて寝る場合、壁の温度が明け方でも30℃近くはあるはずです。熱は低いほうへ流れますので36℃ぐらいの体温から30℃ぐらいの壁に向かって熱放射します。これに扇風機の風速を使って体感28℃ぐらいで寝ているのかなと思います。
エアコンをかけていると寒いと感じるのは例えば27℃で設定したとしても、吹き出し温度は20℃程度。20℃の風はとても冷たく感じるため不快な寒さを感じます。
エアコンの風は20℃ぐらいでも壁は30℃ぐらいと同じ室内でも10℃以上の差があるため、放射が体の部位ごと違い暑かったり、寒かったりするわけです。
じゃあどうしたらいいの?!
となりますが、おすすめは『寝る前に壁を冷やす』ことが大事です。
壁は石膏ボードが下地となっていることが多いので石膏ボードをしっかり冷やすこと。平屋ならきっと天井が一番暑い…。
少し寒いぐらいの温度であらかじめ冷やして置き、寝るときには28℃設定ぐらいに。
部屋温度が上昇してくるまではエアコンはほとんど止まっているので不快な寒さは感じません。
そうすることで壁と室温との不快な温度差が少なくなり、朝までゆっくり寝られる可能性が増えるはずです。
高断熱の住まいになると壁の温度は26℃程度で一定になり、エアコンの風がなくても壁への放射冷却で体は涼しく感じます。実際には壁を触ると冷たく感じます。エアコンの直風でなくても快適に感じるのはそのためです。
そのため温度調整は、扇風機など電気使用量の少ないものでまかなうことが可能となります。
少ないエネルギーで快適に過ごすために断熱はとても大切な部分になります。
断熱はしっかり施工すると、光熱費はかかりませんのであなたの生涯の健康を保つ一役を担います。
以下はリノベモデルに住んでいる夏の感想です。断熱改修するとどのように変わるのか、ご参考になさってください。
弊社のリノベモデルですが、エアコン1台で過ごし、夜にはエアコンのない部屋で寝ていますが朝までゆっくり寝られています。
先ほど書いたように、日中のエアコンの冷却によって壁がしっかり冷えています。
それぞれ壁、天井、床の放射温度。エアコンの設定温度は26℃ですが、18℃ぐらいの吹き出し温度なのでそれぞれよく冷えています。
この温度は起床時に気になって撮影したものなので、寝ている間ぐらいでは壁などは暖まらないことがわかりました。
朝方起きた際には27.1℃まで空気温度が上がっていましたが、壁などがその温度よりも少し低いので不快な暑さはありません。
エアコンをかけておくと朝方寒く感じることがありますが、夫婦で寝ていると体の放熱で寝室の温度が夜に比べ0.7℃ぐらい上がります。
0.7℃上昇が実に快適。
寝ている間に体温が下がりますが、夜の気温のままだと朝方には寒く感じます。
朝方の室温上昇との関係がちょうどいいのか、起きる時にもちょうどいい室温に感じます。
起きて、扉を開けるとLDKは26.5℃ぐらいなので一瞬寒く感じ、体が活動的になり元の体感に戻ります。
温度だけでなく、快適性には湿度も大きく関係してきますが、今日は室温の話でした。
快適なリノベーションをしてみたい方、ぜひご相談ください。劇的に過ごしやすくなります。