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材料による建築費用の違い。

豊橋市の工務店。ニコハウス設計室代表で一級建築士の鈴木です。

今回の内容は建築材料による建築費用について。

費用三部作の第二段です。

建築会社を選ぶ際に重要な要素となるコスト。

選ぶ会社でコストは変わるのか?お得なことはありえるのか?

結論を先にお話しすると、金額には原価があり、コストは素材に影響するということ。

お得に感じる=どこかの部材の質が違うと考えるのが正しいでしょう。

 

どの会社もその材料を使っている理由があります。

・質と金額のバランス

・使いやすさ、メンテナンス

他にも様々な理由がありますが、1つ1つの部材の差額はわずかでも、家全体となるととても大きな差額になります。

いくつか例をあげてみます。

 

基礎の場合

基礎の作り方、鉄筋の量により金額が変わります。過剰である必要はありませんが、最近は耐震等級をとる目的で基礎も構造計算されているケースが多くなっています。

弊社の場合、床下エアコンを採用する関係で地中梁という方式をとりますが、一般的な基礎の費用は150~200万円ほどです。

構造の場合

構造材は使う材料、サイズ、構造の考え方により100万円単位で変わってきます。

構造計算されているケースが多くなっていますが、構造計画をしている物件と後付けで構造計算をしている物件ではサイズも費用も大きく変わります。

(構造計画している方が無駄に大きな梁などが入らないためあきらかに材料費が安くなります)

構造は木の種類で金額が変わることを知っていますか?また強度が違うことも知っておきましょう。

お値打ちな場合、ホワイトウッド集成材が多く、こだわった会社はスギやヒノキを使います。

構造材料を合計した体積でも金額が変わるので、無駄に大きな材を使うのは、強くなっているのではなく費用が高くなっているだけです(汗)

床材の場合

床材も材料により家全体では100万円以下ぐらいで変わります。

単板、シート貼りの合板フロアが坪1万円以下ほど。

お値打ちな無垢材で坪1.5万円ほど。

節無しの無垢材では坪3万円~となります。

30坪とすると60万円以上変わり、一般的には床材だけ無垢という浮いた家にはしないので(そういった家もありますが)、造作と言われる材料も無垢材を使います。

壁材・天井材の場合

壁天井の仕上げも100万円単位で変わります。

ビニールクロス SP級というのが一番お値打ちでしっくいのコテ塗りと比べると1㎡あたりで3000円ぐらいは違います。

30坪ぐらいだと、家じゅうの壁で300㎡、天井は100㎡  差額は120万円ほどでしょうか。

ビニール系は壁の中の呼吸が止まるため、木造には不向きだと考えてますが圧倒的な採用率になります。

掃除がしやすいというのが主な理由っぽいですが、プロでないとメンテナンスできないので弊社では漆喰を提案しています。

キッチン等設備の場合

選ぶ内容で100万円以上差が出ます。

メーカー既製品も50万~200万以上まであります。お風呂トイレにお金をかける方がますが、長期的にみると消耗品です。予算に余裕がない限り、お値打ち品で十分でしょう。

どんなに素敵なお風呂とトイレでも誰もほめてくれません。

まだ他にもたくさんありますが、長くなるのでこのぐらいに。

少しあげただけでも金額が500万円ほどは変わります。30坪だとして、皆さんのわかりやすい指標『坪単価』で16.6万円ほど。

 

表面的にお値打ちかどうかということは大事ですが、30年以上住むわけなので『中身』はもっと大事になります。

お得に感じるのは、材料費の違いがあることを肝に銘じ検討しましょう。

金額よりも数字性能よりも大事なのは、長く使うための施工精度と品質です。

ニコハウスでは、劣化していく交換可能な住宅設備はなるべくお値打ちなものを、将来交換不可能なもの、交換がとてつもなく大変なものは品質をよくするよう心がけています。

そういう意味でビニール系の素材はメンテナンス不可能のため、初期費用がお値打ちであったとしてもおすすめしていません。

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いい材料は期待通り働いてくれますが、お金は使い方次第でしょう。

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