HOUSE 住まいの情報
職人による建築費用の違い。
豊橋市の工務店。ニコハウス設計室代表で一級建築士の鈴木です。
今回の内容は職人さんの仕事の違いによる建築費用について。
費用についての三部作 最終回です。
建築会社を選ぶ際に重要な要素となるコスト。
選ぶ会社でコストは変わるのか?お得なことはありえるのか?
結論を先にお伝えすると、全ての職人さんが常時同じでない場合、職人さんの費用は抑え目なことが多く、丁寧な仕事につながりにくくなります。
常に同じ職人さんがおすすめの建築会社になります。
職人さんは1日いくらになることが適正な価格だと思いますか?
昔は1日2万円が目安でしたでしょうか。これは高いと感じますか?私は安すぎると考えます。
職人さんが会社に所属していない場合、自身で道具を持ち、営業車を持ち、福利厚生、税金も自分自身で支払う必要があります。
1日2万円では300日働いたとしても600万円。そこから上記の費用を支払ったら、家族を養うには厳しすぎます。
私が考える職人さんの1日は3万円以上が目安です。
大工さんを例にあげると、あなたの家を造るのに大工さんがいた日数が何日だったのか。
一般的な建売では1か月もすると大工さんはいなくなります。
1件の手間賃が100万円ないからです。とにかく急いで造って細かなことも振り返らず、考えずに造る家が建売です。
自由設計ではあるけれどメーカーなどの既製品を多用した建築屋さんは、IKEAの家具のように組み立てる作業が主になるのでいつも同じ材料をつかっているなら考えずにつくれます。
そのため大工さんのいる期間は建売より少し時間をかけたぐらいでしょうか。
完成までの期間で短くできない(してはいけない)期間があります。
基礎工事 ※約一カ月
仕上げ工事 ※クロスなら電気設備、左官合わせ1か月
残りが大工さんの工事でしょう。
あなたの家が4カ月で出来るなら大工さんは休みを除き最長50日ほど。150万円ほどの手間賃でしょう。
弊社の場合、造作もそれなりにありますが木の外壁が多いため、外壁も大工さんが貼ります。
おおよそ80日ぐらいが弊社大工さんの工事期間目安です。250万円~300万円ほどが目安になります。
弊社の家は6か月~でできますので 基礎1か月、大工さん3か月、仕上げ1.5か月、外構植栽1か月です。
適正な職人さんへの費用を見ておくことで、誰かが傷むことなくいい住まいづくりを続けることができます。
大工さんの手間だけをみても100万円単位で変わりますが、その他の職人さんたちにも同じことが言えますので人件費は材料同等大事な要素です。
『建築費用の分解3部作』の投稿をさせていただきました。
家電屋さんなどに行くと私自身も1円でも安く購入したいと思い値段交渉をします。
だから少しでもお値打ちに購入したい気持ちはとてもよくわかります。
家電ならどこで買っても同じですが、工事がかかわる私たちの住まいはどこで買っても同じというわけにはいきません。
とてもたくさんの手間がかかっているのです。
ご理解いただくとお値打ちにということよりもいい住まいを適正価格で購入する方がいいなと思いましたか?
材料を適正な価格で仕入れ、適正な手間をかけ、適正な利益を得て、弊社設計施工により付加価値が足されお施主さまにお渡しする。
だから値引きはできないのです。
みなさまの家づくりのご参考になれば幸いです。