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内覧会のおすすめポイント②
一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。
豊橋市で内覧会をさせていただくKさま邸。
おすすめのポイントその②を紹介します。
最近は様々なものが高くなり、当然建築材料も高くなっています。
建築は様々な部材から作り上げますので、材料高騰に対しての影響がどうしても大きくなります。
お施主さまには遠慮をせず要望を出してもらうことをするのですが、一般的に要望を叶えようとすると1階が大きくなり2階が小さくなります。
例えば
1階に欲しいもの :LDK 18帖、パントリー 2帖、スタディスペース 2帖、土間収納 2帖、ファミリークローゼット 3帖、ランドリールーム 3帖、広い洗面2帖、脱衣と洗面を分ける…、欲しいものが増えると廊下も増えます
2階にほしいもの:寝室 6帖、子供室4.5帖×2、納戸 3帖
1階に欲しいものが30帖以上に対して、2階に欲しいものが18帖
階段はどちらにも必要ですし、トイレもどちらにもあったりするので12帖の差を屋根や吹き抜けで処理することになります。
1階が大きいほど予算は上がっていきますので、ここが設計士の腕の見せ所になるわけです。
Kさま邸ではお打ち合わせの際に
パントリー、スタディスペース、ランドリールーム、土間収納、大きな明るい洗面、LDKを1階に求められました。でも住まいはなるべくコンパクトに…。
どう解決するのか?
Kさまの要望の一部をご覧ください。
私が平面計画をする際に気にしていること。
平面的な比率『みんなが使うパブリックなスペース』:『家族しか使わないお風呂などのバックヤード』はパブリック>バックヤードとしています。
いくら要望が多くても普段人がいない場所に面積をとられている住まいは、収納小屋を造っているような感覚になるからです。
バックヤードに面積をとられた家は、おおよそ動線(廊下)にも面積をとられ、住んでみるとみんなで過ごす場所の面積が狭いことに気づきます。
家族でゆったり過ごすのが住まいの目的なので、このようになってしまうのは寂しい。
とくに多いのがリビング空間に動線が集中しているケース。ソファーの位置がいつも微妙に違ったり、部屋の真ん中はみんなが通るから何も使えなかったり。
階段の位置がポイントになりますがTVのあたりから2階に上がるような動線は一番落ち着きません。
Kさま邸では要望をすべて入れさせていただきました。お話をさせていただいて優先順位をつけてもなくすものがなかったからです。
その上で十分な広さを持ったLDKを提案しています。
それでも1階の総床面積は32帖。階段も玄関も浴室もあります。
無駄な廊下スペースは一切なくし、動線に絡まない落ち着けるリビング、ダイニングスペースをとっています。
パントリーはリビングを通ることなく玄関→パントリー→キッチンという神動線を造り、リビングが散らかりません。
土間収納からパントリーへという動線も確保。
消して派手さはない間取りですが、奇抜でなくなるべく『普通』の間取り。無駄は極力そぎ落としてます。
要望だけ聞くと32坪ぐらい必要そうですが、ぎゅっとすることで28坪にまとまっています。
ぎゅっとした坪数分、素材は妥協していません。無垢材、しっくいなど自然素材のみの建築。
無駄を省くコツを内覧会でお伝えできると思います。
今週末はご予約できる時間が少なくなってきました。
お早めにご予約ください。