COLUMN住まいの情報
2024年10月の記事(29件)
記事一覧へ内覧会で参考になった二点。
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豊橋市の工務店。一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。先日までの豊橋市大清水町の内覧会へお越しのみなさま、ご来場いただきありがとうございました。みなさまの評判より特に参考になったという二点をご紹介いたします。今回の住まいはご要望をたくさん書いていただき、それを実現させていただく弊社が受け身の設計方法。コンパクトに造りたいが要望もたくさん。きていただいた方にはご説明しましたが、要望をすべて入れていくと1階がとんでもない大きさになります。1階が大きいと平屋に近づきますので予算もぐっと上がります。それを回避するため、計画したLDKは14.0帖。一般的には小さくないかと心配されますが、その大きさを隠してどれぐらいに感じるのかを皆さんにあててもらいました。(笑)大きい方だと22帖といった方も。平均だと19帖ほどでしょうか。実際に比べ5帖も大きく感じていただけました。抜けと距離感の住まいと名付けた理由がここにあり、コンパクトに造っても十部な広さを確保できることを体感いただけました。 もう一点はお庭。南道路で道路との距離は4.5mほどの計画。プライバシーの守りにくい敷地です。その庭をコストを抑えて囲わせていただきました。プライバシーの守られた空間はカーテンの必要性もほとんど感じません。室内とゆるりとつながったで庭の空間は週末をゆっくり過ごせる最高の場所。焚火を楽しんだり、BBQを楽しんだり、友人たちと夜遅くまでゆっくりとお酒を楽しんだり。きていただいたみなさんが欲しいといわれた使えるお庭。 住まいを計画される場合、『家』のことだけに集中してしまいがちですがそれではつまらない家になってしまいます。『家と庭』それぞれにゆっくり過ごせる居場所を造ってあげるとより心地よい住まいになります。お引渡しは来週。弊社がしつらえた家具たちは次の内覧会会場へお引越しをしましたが、まだご覧いただくことは可能です。お問い合わせはこちらから。ご興味あればこの機会のぜひお越しください。週末豊橋はええじゃないか豊橋祭り。豊橋の端に位置するわが事務所は現場に行かないとお祭り気分を味わえません(汗)土曜日は予定がいっぱいになってしまいましたが日曜日は若干空きがあります。こちらからの営業はいたしませんので、お気軽にお越しください。よろしくお願いいたします。

隙間をなくす。
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ニコハウス設計室 二級建築士で設計アシスタントの鈴田です。自宅の工事は順調に進んでいます。現場監督として中間気密のチェックに向けて、現場で吹付断熱の作業をしてきました。 配管用の穴と基礎は唯一隙間ができてしまう所なので防蟻用の吹付断熱でしっかりと埋めていきます。初めての吹付断熱。出てくる量がよく分からず、あたふたしましたがどうにかできました!基礎断熱部分の服付けウレタンは防蟻(シロアリ対策)に対応したウレタンを吹付ます。 次は玄関ドアの下を埋めていきます。断熱材は無断熱の場所がないように連続して家じゅうすっぽり覆うようにして施工していきます。玄関下では“基礎内側の断熱“ と ”外断熱“ をつなげるために断熱材を敷き詰めます。玄関下部分は多くの家で今でも無断熱で施工されているケースを多く見受けます。サーモカメラでみないとわかりませんが、かなりの熱ロスがあるため大事な場所になります。弊社の建物の場合、熱の逃げはほとんど見られないためか、玄関もリビングなど同様暖かい空間になります。 基本的にボード系断熱材を使っていますが、基礎と外壁・屋根で種類を分けています。今回玄関下に入れた断熱材は基礎で使っているスタイロフォーム。断熱性能はもちろん、水に強く圧縮強さの高いものを使用しています。場所によって使い分け、社内で意識しながら施工することで高断熱で気密性の高い住宅をつくっています。 真冬も裸足で過ごされたい方。弊社の床下エアコンを使った住まいは、裸足で過ごされている方がいるぐらい快適です。お問い合わせはこちらから。地域トップレベルの性能とデザインをちょうどいい価格で提案するのがニコハウス設計室の特徴です。みなさまぜひお問い合わせください。

材料による建築費用の違い。
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豊橋市の工務店。ニコハウス設計室代表で一級建築士の鈴木です。今回の内容は建築材料による建築費用について。費用三部作の第二段です。建築会社を選ぶ際に重要な要素となるコスト。選ぶ会社でコストは変わるのか?お得なことはありえるのか?結論を先にお話しすると、金額には原価があり、コストは素材に影響するということ。お得に感じる=どこかの部材の質が違うと考えるのが正しいでしょう。 どの会社もその材料を使っている理由があります。・質と金額のバランス・使いやすさ、メンテナンス他にも様々な理由がありますが、1つ1つの部材の差額はわずかでも、家全体となるととても大きな差額になります。いくつか例をあげてみます。 基礎の場合基礎の作り方、鉄筋の量により金額が変わります。過剰である必要はありませんが、最近は耐震等級をとる目的で基礎も構造計算されているケースが多くなっています。弊社の場合、床下エアコンを採用する関係で地中梁という方式をとりますが、一般的な基礎の費用は150~200万円ほどです。構造の場合構造材は使う材料、サイズ、構造の考え方により100万円単位で変わってきます。構造計算されているケースが多くなっていますが、構造計画をしている物件と後付けで構造計算をしている物件ではサイズも費用も大きく変わります。(構造計画している方が無駄に大きな梁などが入らないためあきらかに材料費が安くなります)構造は木の種類で金額が変わることを知っていますか?また強度が違うことも知っておきましょう。お値打ちな場合、ホワイトウッド集成材が多く、こだわった会社はスギやヒノキを使います。構造材料を合計した体積でも金額が変わるので、無駄に大きな材を使うのは、強くなっているのではなく費用が高くなっているだけです(汗)床材の場合床材も材料により家全体では100万円以下ぐらいで変わります。単板、シート貼りの合板フロアが坪1万円以下ほど。お値打ちな無垢材で坪1.5万円ほど。節無しの無垢材では坪3万円~となります。30坪とすると60万円以上変わり、一般的には床材だけ無垢という浮いた家にはしないので(そういった家もありますが)、造作と言われる材料も無垢材を使います。壁材・天井材の場合壁天井の仕上げも100万円単位で変わります。ビニールクロス SP級というのが一番お値打ちでしっくいのコテ塗りと比べると1㎡あたりで3000円ぐらいは違います。30坪ぐらいだと、家じゅうの壁で300㎡、天井は100㎡ 差額は120万円ほどでしょうか。ビニール系は壁の中の呼吸が止まるため、木造には不向きだと考えてますが圧倒的な採用率になります。掃除がしやすいというのが主な理由っぽいですが、プロでないとメンテナンスできないので弊社では漆喰を提案しています。キッチン等設備の場合選ぶ内容で100万円以上差が出ます。メーカー既製品も50万~200万以上まであります。お風呂トイレにお金をかける方がますが、長期的にみると消耗品です。予算に余裕がない限り、お値打ち品で十分でしょう。どんなに素敵なお風呂とトイレでも誰もほめてくれません。まだ他にもたくさんありますが、長くなるのでこのぐらいに。少しあげただけでも金額が500万円ほどは変わります。30坪だとして、皆さんのわかりやすい指標『坪単価』で16.6万円ほど。 表面的にお値打ちかどうかということは大事ですが、30年以上住むわけなので『中身』はもっと大事になります。お得に感じるのは、材料費の違いがあることを肝に銘じ検討しましょう。金額よりも数字性能よりも大事なのは、長く使うための施工精度と品質です。ニコハウスでは、劣化していく交換可能な住宅設備はなるべくお値打ちなものを、将来交換不可能なもの、交換がとてつもなく大変なものは品質をよくするよう心がけています。そういう意味でビニール系の素材はメンテナンス不可能のため、初期費用がお値打ちであったとしてもおすすめしていません。お問い合わせはこちらから。いい材料は期待通り働いてくれますが、お金は使い方次第でしょう。

木の外壁は大丈夫?解説&見学会を開催します。
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見学会にお越しの多くの方が疑問を持たれ質問いただく『木の外壁』『木で大丈夫なんですか?』『腐ったりして困りませんか?』『メンテナンス大変じゃないですか?』木の外壁は魅力的だけど、不安だなというあなたのための相談会です。日程:10月19日(土)・20日(日)時間:10:00~17:00場所:豊橋市南大清水町お気軽にお問合せください。みなさまよろしくお願いします。

完成前の気密検査。
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豊橋市の工務店。ニコハウス設計室、一級建築士で代表の鈴木です。豊川市で造園施工中のMさま邸。11月2日(土)~ 内覧会を予定しています。今回の住まいの特徴は外を楽しめること。お施主さまからの強い要望でもあります。リビングから楽しめる植栽は、リビングへの木陰にもなります。室内に落ちてくる木陰は床に移り、ゆらゆらと揺れます。高気密高断熱住宅になっている昨今は窓を閉めると、音が静かで景色によっては風が吹いているのかもわからなくなります。そういった意味でも植栽は外を感じられる優秀なアイテムになります。猫ちゃんを買われているお施主さまなのですが、迷惑をかけず外に出られるようにということでデッキに作ったベンチ兼用で檻のようになってます。猫が通れない大きさを測ってもらって6cmほどの隙間で施工しました。出入口は背の低いサッシがついているので開けっ放しにしておいても大丈夫。猫好きの方も内覧会にぜひお越しください。中庭空間は先日の内覧会でもめちゃくちゃ評判が良かったです。バーベキュー好きにはたまらない空間になるはずなのでそんな方々もぜひ。 それからいつものように完成前の気密測定を行いました。結果はC値 0.18。無事合格でした。

会社規模の建築費用の違い。
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豊橋市の工務店。ニコハウス設計室代表で一級建築士の鈴木です。今回の内容は建築費用について。費用三部作の第一段です。建築会社を選ぶ際に重要な要素となるコスト。選ぶ会社でコストは変わるのか?お得なことはありえるのか?結論を先にお伝えすると、会社規模により目の前に登場する方以外の人数や事務所の大きさや宣伝などなど変わってきますので、大きな会社ほど利益はたくさん必要になるということです。 よくあるお話で大きな会社と小さな工務店の違いはおそらく以下の2点になります。① 大量仕入れによる材料のコストの違い② 会社利益による違い ① 大量仕入れによる材料のコストの違い大量仕入れによる材料コストの差。他業種でも同じだと思いますが、材料以上に費用のかかるのが職人さんの手間賃です。材料費の差は使う材料が同じなら建物すべてを合わせても100万円単位での違いはなかなか生まれません。そう思うとまったく同じ家を建て、もし安いとするならばそれは職人さんへの費用が安くなっていると思って間違いありません。職人さんが悪いわけではなく、一件あたりの職人さんへの費用が違うため、1日でも早く仕事をする必要があり急ぐことで仕上がりに差が出ます。 ②会社利益による違い会社利益による違いは大きくコストが変わります。ここは最終的な会社利益のため宣伝広告費にも影響がある部分です。利益がなくては会社が存続しませんので、0円ということは不可能です。100円のものをいくらで売るのか。大きな会社なら160円~200円、小さな会社で120円~140円っていうのが目安です。会社を適正に存続させる目安は130円ほど。例えば原価2000万円なら大きな会社で3200万円~4000万円ぐらいでしょう。小さな会社は原価がちょっと高くて仮に2200万円ぐらいですが、2640万円~3080万円ぐらいでしょう。同じ建物だったとしても1500万円近い違いがあります。大きな会社が値引きできる理由がなんとなくわかった気がしませんか?また小さな会社が誠実な仕事をしていたら値引けない理由もわかる気がしませんか?単純な利益だけでなく、この部分に提供する住まいの付加価値があると弊社は考えています。 今回の内容は会社規模だけに着目した建築費用の違いですが、それ以外にもコストに影響の与える部分はたくさんあります。次回は材料の質の点から建築費用の違いを書こうと思います。

素材と庭の必要性。
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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。今日の内容は素材と庭。家づくりにおいて、使いやすそうな間取りだけを考えて満足という方が多いと思われます。アパートのように帰って寝るためだけの部屋であればそれでもいいでしょう。働いて体を休めるだけなら別に一軒家でなくても十分です。 住まいに何を求めて家を建てられますか?今思いつくことだけを最重要視して、動線と収納が完ぺきな間取りが求めていた満足度の高い家になりそうですか?それとも充実した最新設備が導入され、大きな壁かけTVを眺めて過ごすことでいい家になりそうですか? 長く愛される建物や住まいは必ず厳選された素材があります。便利だし、手入れもいらないからとビニール製の新建材がつかってあることはまずありません。なぜでしょうか?例えばこの建物でも、外壁にサイディングは貼ってないし、屋根にスレートを使っていないし、手入れに手間のかかる庭があります。古い建物だから当たり前と思ったのなら、なぜ手入れする際にそうした材料を使わないのでしょうか?この建物を見て『こんなの嫌だなあ』という感覚にはならずむしろ魅力的です。なぜでしょうか? こういったものだけが良くて、ビニール系の素材を使ったものが悪いということではありません。素材には得手不得手があるということです。5年も使ったら、新しいものと交換するというような店舗のような使い方をしていく住宅であれば私はビニール製の手間のかからない新建材をおすすめします。でも30年以上使うなら私は自然素材をおすすめします。その理由は、メンテナンスが自身で可能で、使いこむことに味わい深くなるからです。新品の革ジャンよりも馴染んて来た革ジャン。新品のジーパンよりも色落ちが美しいジーパン。建物も同じように考えませんか?人間は自然の力で生まれた自然のもの。住まいも自然の力で出来た素材で囲まれると、違和感なく馴染み、心地よさが生まれます。旅先でお寺などに行くと、軒下の風が通る場所でゆっくり休んだりするのも、その場所が心地よいからではないでしょうか。また窓から見える景色もとても重要です。分譲地に行くと、リビングのハキダシ窓の前に駐車場のあるい建物がとても多く存在します。違和感を持たないのはおそらく元々住んでいたアパートがそうなっていたから。アパートは窓を開けると洗濯物と車しか見えません。どんなにいい間取りと動線計画になったとしても目の前が洗濯物と車というのはいい住まいだと思いますか?窓の外は庭があるべきです。庭があり、植栽が風で揺れ、鳥が来る。贅沢な庭を造る必要はありません。ちょっとした小さな庭で十分です。庭がいらないのならわざわざ家を考えなくていいでしょう。アパートの方が固定資産はないし、保険もないし、メンテナンスも大家さん任せで大丈夫。せっかく家を建てるなら、癒される素材と庭のある暮らしをしませんか。家を建てる前におすすめのこと。『なんとなく気持ちいいなあ』と思うご自身が癒される場所を記憶しておくと、家づくりの参考になります。家族旅行の際にはそんな場所でぜひ記念撮影を。ポイントはなぜか座ってしまった場所。探してみてください。素材と庭のある暮らしに少しでも興味あればぜひお問い合わせください。お問い合わせはこちらから。あなたの家づくりがよりよいものになるはずです♪

俵屋旅館。
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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。みなさまにいい提案をするためには日々の勉強がかかせません。そのために多くの時間を学びに使わせていただいております。 先日建築を学ぶ研修にて、京都 俵屋旅館へ宿泊してきました。 誰もが知っている老舗旅館。今回初めて訪れさせていただき、最初に感動したことはすみずみまで行き届いたおもてなしの心。200年以上続く老舗旅館とはいえ、『慣れ』というものは少なからずあるはずだと思います。毎日のおもてなしの繰り返しの中で、注意の行き届かない部分がでてもおかしくはないはず。それが隅々まで行き届いた掃除、気遣いなど全ての方々が同じ方向を向いておもてなしが出来ていることに感動しました。住宅という高価なものを提供しているのに、そこまでの気遣いが出来ていなかったと気づき、今日以降少しづつにはなりますが実践していくことを決めました。部屋から見える庭と緑の美しさ。そして庭から室内へと移る陰影のグラデーション。この場に身を置くことで影の美しさをあらためて知ることができました。一般的に、住宅では明るく開放的につくってほしいという要望が多くありますが、明るさと解放感だけを求めた空間は落ち着きも情緒もなく、すぐに飽きてしまう。こうした陰影のある空間では、夕暮れまで自然光を楽しむことができ、薄暗くなれば灯りをともし居場所を造る。自然の枝葉が風に揺れる音だけの空間はゆったりとした贅沢な時間が流れ、改めて自然の持つ力を感じました。アクティブに使う芝庭は子育て世代には絶対に必要です。でもそれだけでなく、ゆっくりした時間が流れるしっとりした優しい庭も必要なんじゃないか。これから提案させていただく方々には必ず提案していくと決めました。(採用よろしくおねがいします♪)みんなで過ごす場所とは別に、一人でゆっくり過ごす場所。適度に小さく落ち着ける空間。私が子供のころのお話をすればおそらく押し入れのような空間。最近はヌックと呼ばれる場所がありますが、どんなに小さな住まいでもこうしたスペースを設けてあげることで、居場所が増え、より家族の仲が深まると考えます。みんなでリビングに集まってTVを眺めるという時代ではありません。家族が寝るまでを思い思いに過ごす場所が現代のリビング。スマホを触っている人もいれば、ソファーで横になっている人もいる。家族がそれぞれのことを適度な距離で過ごせる場所があると寝室は寝るためだけの部屋で十分になります。今後の提案には小さな居場所をより多くとる工夫を提案していきたいと考えます。 1泊の俵屋旅館では経験したことのない多くの想いを持ち帰ることができました。それは従業員さんたちのおもてなしなくては実現できなかったこと。あらためて感謝いたします。経験を積み、今後のご提案の幅が広がりました。ニコハウス設計室の今後の提案にこうご期待ください。お問い合わせはこちらから。みなさまよろしくお願いいたします。

耐力壁は強い方がいい?
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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。今日の内容は耐力壁。耐力壁の役割は横方向に地震や風で力を加えられた際に、その力に対し耐えようとする壁。その強さは倍率というものであらわされ建築基準法では0.5倍~5.0倍まで存在し、許容応力度計算をすると7.0倍も存在します。倍率でお伝えしてもよくわからないですね(汗) ①どのぐらいの力の検討をしているのか?1.0倍で約200kgの横方向の力に対し、2階の床や平屋なら小屋部分が約25㎜ぐらい横ずれ想定し、元に戻るということです。5.0倍の壁だと約1.0tもの力に耐えられる壁になるということです。このように耐えられる力の強さだけに着目すると『なるべく強い耐力壁ばかりにしてください』と思ったはずです。でもこの考え方は間違いになります。5倍の壁で約1.0tに耐えられるということは、足元(土台部分)が1.0tの力に耐えられる『強度』がないと成立しません。足元が弱い場合は引き抜かれたり、何かしらの破壊が起こることになります。特にリフォームで『地震が心配だし耐力壁をたくさん入れておきました』のような工事をしてしまうと耐える前に土台や2階の梁の接続部分で破壊が起こる可能性があります。強くしたことによって破壊する。1.0tの力に耐えられるようにする一般的な方法は、コンクリートで基礎の立ち上がりを造り、ホールダウン金物で基礎と緊結する。基礎を造るという工程をしない場合、耐力壁はなるべく弱いものにした方がいいでしょう。そうしたことを踏まえると強い耐力壁ばかりを設置することが地震に対して強い建物を造ることにはつながらないということです。出来ることならなるべく弱い耐力壁ばかりを使って、建物全体で地震に耐えられる強さにした方が無理な力がかかりません。そういった計画は基礎のやり替えが難しい耐震リノベーションで特に有効な手法です。 必要な壁の量はどうやって決めているのか?地震に対しては建物の重さできまります。風の揺れに対しては、建物の立面図の面積で決まります。このことからも家はなるべく軽いほうが有利になります。重くなるほど、耐力壁の必要な量が増えるということになります。だから瓦は使わないほうがよい、ということではなく瓦を使う場合は軽い屋根よりは多く耐力壁がいるよということです。 耐力壁はバランスも大事!基礎と強い壁だけでなく、どの方向から押されてもびくっとしないバランスが大事です。片足で立っているよりも両足で立っている方が人間は安定します。片足だけで横からの力に耐える、両足で立って横からの力に耐える、同じ力でも安定感が違います。専門用語で『重心と剛芯』大きな通り沿いの建築は道に対しての窓がたくさんあるため、片足立ちの人間のようにバランスが悪いためひねって倒れてしまいます。バランスよく耐力壁を配置することで両足立ちとなり、コマのようにバランスよく立ち続けます。窓はたくさんほしいけど、壁は必要という時は金属性のブレースを入れることで対応が可能です。 今回お伝えしたかった内容はとにかく強く造ればよいということではないとうお伝え。しつこいようですが特に感でやってみた耐震リフォームや、『昔丈夫に造ってくれた』みたいなパターンにちょっとした落とし穴があるように思います。構造計画は設計士にお願いした方が無難だと思います。お問い合わせはこちらから。特に1981年~2000年に建てられた新耐震基準の建物は耐力壁の量だけ増えて、足元を固めるという概念なく造っていました。そういた建物が能登半島地震では多く倒壊しています。さきほどからお伝えしている通り、『壁だけ』強くしたからその弊害が起こってしまっています。こういった建物は足元、柱の頭部分を早急に補強すべきです。高い買い物になりますので、少しでも心配ならお声かけされるほうがいいでしょう。お気軽にお問合せください。

床下エアコンのメリットを知っておこう。
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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。弊社の空調方式で多い冬用の暖房、床下エアコン。今では床下エアコンの採用率が9割以上になっています。(1割はリノベーションなどで出来ない場合)おそらく豊橋、田原、豊川地区では一番の施工実績があると思います。(※弊社で建てたお施主さま調べ)それぞれの住まいへ点検へお伺いしても、とても満足度の高い声をいただきます。知ってる人からすると今更ですが、まだまだ地域での採用は少ないため床下エアコンは何がいいのかをご紹介いたします。 メリット① 裸足で過ごせる(かも)床下エアコンとは、冬用の暖房に使用するエアコンで一般的な30坪ほどの建物だと必要な容量はだいたい2.2kwサイズの6畳用エアコンになります。床下の基礎空間に暖かい空気を送り、1階床面全体が低温な床暖房状態になります。冬に点検にお伺いするお施主さまには真冬に裸足で過ごされている方もいるぐらいです。一般的な床暖房と違い、床暖房専用の床などを使う必要がないため、床材を選ぶ際のコストアップがなく、無垢の床を使っても問題は起きません。一階の床面全体が暖かくなるということは、脱衣室もお風呂もすべて暖かくなります。床全体が暖められるとその暖まった空気が自然と上昇し家全体を暖めます。メリット② 乾燥気流さようなら床下エアコンの名前の通り、基礎下に暖かい空気を送り込みます。そのため冬場の壁掛けエアコンで嫌われる乾燥空気を浴び続けるということがなく、気流のような空気の流れを感じることはほとんどありません。そのため喉や肌の乾燥感も起こりにくくなります。 メリット③ すべての部屋にストレスがない家じゅうが暖かくなりますので、家族はどこでも過ごすことができ、不快な寒さがなくなります。例えば、リビングからトイレに向かう際に『ドアちゃんと閉めてよー』なんていうセリフも一切聞かなくなりますし、脱衣室からお風呂へ向かう際に震えながら急いで湯船につかるということもなくなります。お風呂をあらかじめ暖めておくなどの無駄な行動をしなくて済むのでとても楽ちん。もちろん浴室暖房なんて絶対に必要がなくなりますので弊社では、お施主さまがつけようとした場合でもかたくなにお断りします(笑)メリット④ イニシャルコストが最安エアコンの必要な熱量は計算によって決まります。断熱性能、気密性能、換気能力によって選ぶ機種は変わりますが、弊社では6帖のエアコンが一般的。6畳用のエアコンは取付費をいれても10万円程度。それ以外に何か費用がかかるかといわれると、基礎から床面に暖かい空気を送るためのスリットぐらいでしょう。すべて合わせて20万円ぐらい。例えば床暖房なら、床の一部分だけをあたため20万円以上はするでしょう。その場合、床暖房エリアから足を一歩踏み出すとびっくりして心臓が止まりそうな床の冷たさを経験します汗全館空調なら300万円ぐらいでしょうか。家じゅうが同じ温度だと寝室は布団を使用するため暑く感じますのでこの部分に疑問を感じます。寝室室温は-1~2℃がいいと思っています。メリット⑤ ランニングコストもお値打ち弊社の高気密高断熱の住まいの床下エアコンの使用電力はおよそ250~300KWhぐらいです。換気の流量やキッチン、ユニットバスなどの換気設備の使い方によってもエネルギー使用量は大きく変わります。電気料金にすると33円/KWhとして8000円~10000円ほど。家じゅうが時間帯関係なしに暖かいのなら十分じゃないでしょうか。太陽光をのせていればさらに完璧。もう一つ太陽の日射熱をしっかり取り入れる努力をする(カーテンなどの開け閉め)とより省エネに向かいます。 メリット その他それほど美しいわけではないエアコンが壁についていないだけでも空間は美しくなります。スイッチを頻繁にオンオフする必要がないため、ストレスがなくなります。各部屋エアコンと違い、フィルターは1つなのでメンテナンスもらくちん。 たーくさんのメリットが床下エアコンにはございます。とにかく評判のいい『床下エアコン』。これから30年以上住むわけです。高価な全館空調を選ぶ前に、軽い気持ちで床下エアコンのお話をお聞きください。YouTubeで調べてもたくさん出てきます。少しの勉強時間を使うことで、生涯のコストを大きく減らすことができます。ちょっと手間でも勉強頑張りましょう!床下エアコンのことを聞いてみたい方は下の画像をクリック!ただし、床下エアコンは失敗することがあります!施工的な面とそれなりのノウハウがない場合、『床下エアコンお願いします』とお伝えしても、うまくいかないでしょう。うまくいかない場合、部屋は寒く不快なまま。床下エアコンのみでは寒さがしのげず壁掛けエアコンを増設することになるでしょう。施工店選びは床下エアコンでの快適さを手に入れる重要な作業となりますので十分にご注意ください。

この1年の建物金額のお伝え。
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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。ホームページをリニューアルして以降、あちこちから『高そうに見える…』とのお話を聞き、高そうに見えるのはいいことな反面、敷居が高くなってしまったのではないかと感じますので今回は建物の金額についてお伝えいたします。 この1年間で完成した物件での費用感をお伝えします。※ 建築付帯工事は物件によって違いますが、プロの私でも付帯工事は何のことをさすのか坪単価と同じく??なので今回はわかりやすい浄化槽や太陽光発電などを除き建築費に含めます。 2階建て 27~31坪程度 2430~2850万円(税別)平屋建て 22坪程度 2200万円(税別)、35坪 3100万円(税別)すべて自然素材(床:無垢材、壁天井:しっくい、扉:造作、外壁:木またはそとん壁)で出来上がっています。ここ1年各物件の費用が気になる方は施工例へ。含まれていないもの:太陽光工事、エアコン工事、家具工事、外構・植栽工事、窓廻り(カーテンなど)、消費税 です。 含まれていないものの費用のおおよそエアコン2台:約15万円家具工事 :造作ダイニングテーブル約15万円、造作ソファー約30万円、その他引き出しなど 約2万円~外構・植栽工事:約120~300万円(駐車場、門柱、ウッドデッキ、植栽、芝貼り、境界目隠し) おおよそこのぐらいが弊社の場合の標準的な建物の費用となります。様々な勉強会に参加させていただく中で、全国の工務店さんとお話をさせていただく機会が多くありますが弊社の抑えられた費用には驚かれます。特別なことをしているつもりはありませんが、各物件ごと細かく1つ1つ部材ごと無駄なく注文をしています。無垢材のような自然素材ばかり使うため、物件によって材料が変わらず、捨てる部分が少なく流用が可能なため無駄がでません。そのため、産業廃棄物の量が一般的な物件に比べ少なっているのはお施主さまに気づいてもらえない特徴です(汗) 自然素材にこだわる理由は経年美とメンテナンス性です。無垢材、しっくいはプロでなくお施主さま自身で手入れをすることが可能です。手入れができるということは、プロの方を呼ぶ必要がありません。住まいは使っていれば必ずメンテナンスが必要になってきますが、その時に高額な費用をかけて新品の状態に戻す(リフォーム)するのは違和感を感じます。年数を経ることでしかあらわれない、木の艶感や色の変化は木造建築の良さではないでしょうか。自然素材ばかりを使った建築は高そうに見えてしまうようですが、メンテナンスを考えるとむしろお値打ちだと考えます。内覧会に来ていただくと、皆さん『木のいい香りがする』と気づきます。私たちはそれに気づきません。なぜなら普段からそういった家を造っているからで、気づかれる方はビニール製建材を使った住まいに住んでいるからだと思います。 木の香りだけでなく、足触り、肌触り、空気感、そういったものがビニール製の住まいでは体感することができません。 本物の材料を使いながら、抑えた費用で提供する。引き続きこのスタイルを続けていこうと思います。ここ1年各物件の費用が気になる方は施工例へ。各物件のおおよその費用もお伝えすることにいたしましたので、そーっと弊社の扉をたたいてみてください。やさしくお出迎えいたします♪

来月の内覧会に向けて。
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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。豊川で施工中のMさま邸。11月2日~ 内覧会を予定しています。まだ予約ページはできていませんが、とても気持ちのいい空間になっていますのでぜひお越しください。今回の建物のポイントは① 南に高い建物が建つかもしれない敷地で、日当たりが変わらないための提案② 1件挟んだ北側に佐奈川沿いの大きな桜の木があるので借景を楽しみたい③ 道路からの視線を気にせず、BBQなど、とにかく外を楽しみたい東道路との高低差が50cmほどある敷地ですが、今はまだ南が開けています。一般的な計画をすると南の大きな窓から自分たちがのる車を眺めるだけのつまらない計画になりがちな敷地。こういった敷地でプライバシーを守りながら、外を楽しみつつ、使わないような余ったスペースを造らないように計画しています。間取りをする上でまず最初に計画するのは『家の間取り』ではありません。最初に計画しないといけないのは、①周辺環境のいい場所を探す、駐車場計画②庭の場所、建物の予算からのボリューム③間取りです。最初から間取りしたりしていませんか?回りの景色をよく見てから計画しないと、土地の良さは活かせませんよ。(汗) 室内は養生がとれ、掃除を行いました。何枚か写真は撮ってきましたが、間取りをどのように考えるのか?みたいな疑問を持つブログになっていますので見せすぎないように(笑)とても気持ちのいい空間になっていますのでみなさまぜひ内覧会へお越しください。外構工事の完成に向けて現場は動いています。
