COLUMN住まいの情報
2022年9月の記事(8件)
記事一覧へ北東の角地でのご提案。
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いつもは豊橋市と田原市ばかりでのご提案ですが,今回は少し離れて岡崎市でのご提案。新築計画中のIさまにご提案させていただきました。 今回の敷地は北東の角地。普段はご依頼があった際にまずグーグルにて周辺環境を確認いたします。現地に行く前に駐車場の位置と建物の配置をおおよそ決め,その考え方であっているのかもしくは違う印象をもつのかを肌感で感じてきます。いつもはだいたいあっているのですが今回は現地の印象が少し違いました。特に違うなと思ったのは,接道している道路の交通量。広い道路よりも狭い道路の方が交通量が多いというのがわかりました。唯一閉じたいなと思えた西側は行ってみるとより環境が良くないことがわかりました。 そんなことを踏まえてご提案をさせていただきました。シンプルな片流れ屋根のたたずまい。敷地が南北に長く,北側の道路の交通量が多いため,落ち着きのない北側からは建物を離し,駐車場としました。また南側は,二軒隣まで延長敷地や駐車場となっているため,今後日当たりが悪くなることはありえないと考え,駐車場と完全に切り離したプライバシーのある庭を提案出来ました。木塀などを設置すれば,道路からの視線もなくなるのでカーテンなどの目隠しの必要性がなく,庭を感じられる空間になります。間違いなく気持ちいい。居場所をたくさん作ったことで,コンパクトでも楽しい住まいがご提案出来ました。またコンパクトに作る際の大切なこと,家の端から端まで見通せることも意識をしました。吹き抜けもあるので北側まで明るく,また視線がタテヨコナナメと様々な方向に抜けるよう配慮しています。打ち合わせでは『楽しい』という言葉をいただき,こっちもうれしくなりました。Iさま,引き続きよろしくお願いします。

高気密高断熱住宅の過ごし方。
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ニコハウス設計室では点検を3か月,1年,2年,5年,10年に伺わせていただきます。一般的な点検と合わせて,大切にしていることの一つに『住まい方』があります。住まい方とは快適に過ごすための家の使い方のようなものです。高気密高断熱住宅は住み方を間違えると,快適に過ごせなくなることがあるからです。 検討中の方とのお話の中でよくある内容『高気密高断熱住宅は冬場暖かいですか?』その通り暖かいです。日差しをしっかり取り込むことを意識した住宅であれば無暖房でも20℃程度の室温は確保できます。夕方になっても高断熱が味方をして部屋の温度をある程度保ってくれるからです。『高気密高断熱の住宅は夏涼しいですか?』エアコンをつかわなければ涼しくはありません。いくら日差しを遮っても外気温が高ければその影響を受け,部屋は温まります。夜になり涼しくなっても,高断熱高気密が邪魔をして部屋はなかなか冷えません。森や水辺の近くなら,冷えた空気が入るため過ごせますが,一般的な地域でエアコンなしはとても過ごせないでしょう。エアコンさえ入れてあげれば下がった室温はキープされ涼しく過ごすことが可能です。点検に伺った際に設置させていただいている温湿度のデータと合わせ,住まい方を改めてお伝えしています。よくある失敗例として『もったいないからエアコンを消す』という行動。これは絶対にやめてください。エアコンで冷やす行為には『空気の温度』を下げることと『壁,天井,床,さらには設置されている家具』を目的室温に近づけることが想定されます。空気はエアコンで早めに冷やされますが,壁天井や家具などは熱の伝わりが遅いためなかなか冷えてくれません。だから,エアコンを付けてもすぐに冷やすことが出来ず,暑く感じ,せっかくの高気密高断熱でも快適に感じなくなってしまいます。 冬はわりと簡単。でも夏はわりと難しい。 高気密高断熱住宅と夏の戦いはまだまだ続きます。さまざまな工夫をしながら少ないエネルギーで過ごせるよう,日々勉強を続けています。

講習会現場の基礎工事開始。
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豊橋で基礎工事が始まりましたSさま邸。新建ハウジングさん主催,『【住まい環境プランニング・古川繁宏氏に学ぶ】施工で失敗しないHEAT 20・G2/G3実践塾』で講習及び勉強会にも使わせていただく現場です。基礎の掘り方がスタートしたのが台風が来る前。そして台風明けに基礎下断熱施工前のシロアリ予防剤をまきました。建物のシロアリ対策はホウ酸処理で対応していますが,基礎下の断熱材のためのシロアリ予防です。シロアリ対策処理された断熱材もありますが,一般的な断熱材に比べて3~4倍します。この物件の場合,差額金額にして15万円~20万円ぐらい。昨今の値上げラッシュにより何でもかんでもいいものを使えばいいかというとそれは違うなと感じてます。基礎下は建物が建てば二度と見ることは出来ません。基礎から逃げる熱対策のためですが,防蟻処理さえしておけばそこまでの被害はでないだろうとの判断です。基礎下に薬をまくだけなら3万円ちょっとで施工が可能です。基礎下断熱工事が終わり,基礎配筋が完了。チェックも終わり,明日はべた基礎のベースコンクリートの施工を予定しています。朝晩は涼しくなりましたが,基礎配筋検査,めちゃくちゃ暑かった。全国の工務店さんに見ていただく現場,来月の上棟に向けて工事は順調です。

スギ板の外壁工事。
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田原市で施工中のAさま邸。台風明けにスギ板の外壁工事が始まりました。この建物は2階部分がガルバリウム鋼板。下がスギ板貼りです。まずは1枚目を貼ります。1枚目を貼った後に塗装屋さんが登場し,今回の塗料はキシラデコールのピニーという色で塗装します。2枚目押さえぶちを貼る前に塗装する理由は,押さえぶちが乾燥によりやせてしまって,1枚目の塗装されてない部分が出てこないように配慮するためです。自然な色目のこのスギ板も悪くないなと思います。外壁の下地が見えなくなると,いよいよ完成が近づいてきたなという気がします。外壁がスギだと腐らないですか?とよく質問されますが乾燥さえしていれば問題ありません。特に通気層が大事になりますのでそれをふさがないように施工すること。ニコハウス設計室では15㎜の胴縁をタテに貼った後にさらに15㎜の胴縁を横に貼り,合計30㎜の通気層を作っています。職人さんたちからもよく言われますが30㎜もあると風がさーさーに通ります。木材が濡れっぱなしでいる余裕がありません。まあそれでも長雨で乾燥が出来ず,小口から水を吸ってしまった場合は部分的に傷むこともあるでしょう。その時でも同じ厚みの木の板を購入すれば,1枚から張り替えが可能,DIYでも簡単です。それがスギ板のいいところだなと思っています。2枚目の押さえぶちまで施工出来ればようやく足場が外せます。

引き渡し。
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台風明けの先日,内覧会でもお世話になったMさま邸のお引渡しをいたしました。お引渡しの説明はだいたい30分ぐらいです。簡単にではありますが,使い方の説明をさせていただきます。また大事なのは住まい方なので,ニコハウス設計室では『夏の過ごし方』『冬の過ごし方』『春,秋の過ごし方』を常の見ていただけるようにA4用紙 1枚にまとめて,説明と合わせてお渡ししています。住み方を間違えると,いまいち快適に過ごせなくなるからです。別に難しいことが書いてあるわけでもなく,苦痛を感じるような内容でもありませんのでご安心ください。とにかく工夫をして少ないエネルギーで過ごしましょうということ。建物での工夫は限界がありますので,あとは住まい手による工夫が大事になってきます。最後に鍵の確認をしていただき,お引渡し。Mさま,完成おめでとうございます。そして引き続きよろしくお願いします。台風明けだったせいか,持ち込みいただいたポーチの照明のところにカエルがいました。照明のデザインか?とも思いましたが,ちゃんと息をしていました。カエルがいたことは内緒です笑

階段のささら桁。
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田原市で施工させていただいているAさま邸。造作工事が終盤に入ってきました。壁の下地となる石膏ボードを貼り終え,大工さんの造作家具工事が進んでいます。弊社では多いストリップ階段の納まり。段板をささえるためのササラ桁の加工が進んでいました。壁にささら桁を取り付けています。この建物の階段は12段で上がり切ります。階高を低くしているので一般的な建物よりも3段ぐらいは少ないと思います。このささら桁の上に踏板をのせると階段の完成です。洗面やそれ以外の棚類も階段のササラ桁と同じ,ラバーウッドの集成材で家具造作します。ラバーウッドはちょっと重たいので大工さんからは不評ですが,価格的につかいやすい集成材です。この住まいはプライバシーへの配慮がポイントになっており,窓も少なめ。特に水回りとパントリーなどは暗くなりがちですがそれが住まいの中心に来ていて吹き抜けと階段に面しているので明るくて気持ちがいい。ストリップ階段を通して玄関ホールを明るくする役割もある吹き抜け。完成が楽しみです。

造作工事終盤。
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田原市で施工中のKさま邸。2階の勾配天井の工事が進んでいます。天井は全面にラワン合板を貼ります。壁との仕上げが違うことで空間の重心が下がり,落ち着いた印象になります。私ごとですが,設計の勉強をさせていただく中で,完成物件を見させていただく機会も増えました。著名な方々の建築に触れることでものすごい刺激を受けています。またその周りにいる方々も意識がとても高いので引っ張り上げられるように影響を受けまくっています。最近特に意識をしていることは光の取り入れ方と,景色の取入れ方です。やみくもに南に窓をとることは控えるようにしています。日本という気候風土を持つ住まいなので,陰影礼賛のように影と光の美しさを表現出来たらより落ち着きのある空間になるだろうと。日々勉強中ですが学びを止めることはありません。もっともっと上手になりたいなと思います。

基礎断熱の養生。
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豊橋で施工中のSさま邸。基礎の養生期間が終わり,型枠を外しました。今回の物件も床下エアコンを採用しているので基礎断熱の物件になります。基礎立ち上がり時に断熱材を打ち込みます。これは断熱材と基礎の間に空気層が出来ないようにするためです。ここに動く空気層があると基礎内側結露の原因になるからです。また型枠を外すと断熱材のスタイロフォームが紫外線にさらされます。スタイロフォームは紫外線を受けると表面が劣化し,予定していた性能とはならなくなります。スタイロフォームは水には強いのですが,紫外線にはとても弱い。。。上部構造が出来,紫外線から守られるようになるまではブルーシートで保護してあげます。ちょっとしたことですが,重要ということを勉強しましたのでさっそく実践しています。台風の風が少し心配ですが,家の性能も心配なので,雨雲を気にしながら養生をしてきました。10月の上棟に向け,しばらくの間は基礎養生となります。
