COLUMN住まいの情報
2022年12月の記事(8件)
記事一覧へ勉強の一年間。
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2022年 今年もホームページをご覧いただきありがとうございました。1年間を振り返ってみると,これまで以上に住まいの勉強をした1年でした。先生方の実作を体験できたことが,何より貴重な時間となりました。 石川素樹さん設計の中町の家。 鹿児島シンケンさんの建築。 熊澤安子さん設計の自邸。 坂田卓也さん設計の自邸。 伊礼智さん設計の布橋の家。 益子 義弘さん設計のホテリアアルトとロッジ 堀部 安嗣さん設計の鎌倉山集会所 飯塚 豊さん設計の北鎌倉の家 他にもプライベートでたくさんみてきました。 断熱気密,換気では住まい環境プランニングの古川 繁宏さんより学びました。 振り返ってみるとこんなにも学びが多かったのか!と自分でもびっくりしています。でも1年前とは別人のように成長したのではないかと感じています。この学びは来年も引き続きつづけていくつもりです。そしてみなさまには『ずっと安心』の住まいを自信を持って提供しつづけていくことを約束します。2022年も大変お世話になりました。2023年も引き続きよろしくお願いします。

はだしの生活。
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先日,豊橋で施工させていただいたMさま邸へ三か月点検に伺ってきました。三か月点検の主な目的は初期不良のようなことが起きていないかということと,住まい方,住み心地の確認になります。北欧的な淡い色合いが好みだったMさまですが,観葉植物や飾り付けがされ,引き渡し時よりもかわいらしい住まいに変わっていました。引き渡し前に色が合わなくて,何度か塗りなおしたキッチン前のカウンターですが,DIYで色粉入りのしっくいを塗られていました。とても寒い日の夕方でしたが,ご夫婦そろってはだし。はだしで生活されているのは施工させていただいた私もうれしくなりました。床下エアコンなので床面がほんのり暖かく気持ちいい。6帖のエアコンで十分ですね。私たちは外が寒かったため,厚着をしていきましたが作業をしているとすぐに暑くなってきました(汗)2階の仕切っていないオープンなフリースペース。いずれは子供部屋になる予定ですが,まだまだ先なので子供のおもちゃが並ぶといいなーと思っていましたが夢のような空間に変わっていました。ショッピングモールのキッズコーナーよりも品揃えが充実していて,大人の私たちもわくわくしました。 また点検では各換気口より予定風量が出ているのかもチェックいたしました。これまでしていなかったことですが,勉強を重ね,メーカー設計風量が出ていないケースが多いということを聞き,これからすべての物件で計測し,アドバイスしようと決めたためです。換気は室内の環境に大きな影響を与えます。断熱や気密は勉強をするとわりとすんなり出来ますが,換気は難しい…。室温については満足のいく施工が出来ていますが,今後は空気環境への挑戦が続きます。最後に室温保証をするための計測器を置かせていただき,点検は終了。1時間ほど滞在しましたが居心地のよさをあらためて実感いたしました。来月,住みごこち内覧会を開催させていただきますが,ご協力に感謝いたします。引き続きよろしくお願いします。

耐震等級3にも違いがある。
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最近ではどの会社のホームページにも耐震性能のことが記載され,『耐震等級3』が当たり前になってきました。でも知っている人からすると『ん…?!やばそう』という建物が施工例にアップされていたりします。同じ『耐震等級3』でも無理のない『耐震等級3』と,無理しまくった『耐震等級3』があることは知らないと思います。別に無理しまくっていても『耐震等級3』ならいいよという方には読まないでください。難しい構造を解くのを得意としている会社さんもあるためすべてに当てはまるわけではありません。 結論を先に書くと耐震というのは建物に加わった力がスムーズに地面に流れることが大事になります。また梁は太いと丈夫という感覚は間違っています。太くしないと構造が成立しないからです。だから構造が成立するならばなるべく小さな梁の方が建物が軽くなり,コストも有利になります。 無理している耐震等級3にありがちなポイント その①バルコニーがセットバックしている。参考のパース。間取りはその②にあります。こんなふうに1階のリビングの上に大きなバルコニーがあり,2階の部屋が1階リビングの上に浮いているような間取り。この場合,2階の壁の力は床を支える梁に伝わり,1階の壁に伝わっていきます。あみだくじのように力が流れますが梁の上に壁があるためとても大きな梁がでてきます。梁は大きいと自重でたわむため,2階の床がふわふわした感じになります。長期的に見ても徐々にたわみ,いずれ建具の開閉に支障がでることでしょう。 その②リビング階段が細長くかかっていてその下に柱がない。参考間取りはこちら。その①の話もこちらを参考に。階段の上は吹き抜けなので2階の床の梁は階段と並行にしかかかりません。にもかかわらず,階段横に柱が全くない場合,梁の浮いている長さが4mとかになります。こんな感じの部屋。梁は2階の床荷重や,間仕切りの壁の荷重を受けるので大きな梁が登場します。その①と同じく床はいずれ自重でたわみます。 その③吹き抜けが建物の角にある+階段が吹き抜けとは別の位置にある。参考の間取り吹き抜けが建物の角にある場合,2階のレベルにある梁は耐風梁といって風の力に対抗する梁になります。もしくは全て通し柱にすることもありますが,どちらにしても吹き抜けている場所は横からの風に対抗する梁がないため強風時2階床レベルが一番動きます。クロスが切れていたりするのはそのためです。その吹き抜けに階段があればいいのですが別の場所にある場合,2階の床に大きな穴が2つできることになります。そうすると水平構面といって地震力などに対し有効に働く床が少なく,とても弱くなります。 その④ 1階柱がない位置の2階に耐力壁がある。これは梁上耐力壁といって,知っている人はまずやらない方法。やっている住まいはたくさんありますが,耐力壁があればそれでいいという認識なのでそうなってしまいます。梁上の耐力壁は地震時,梁自体に大きな力が加わります。またその梁から柱へ伝える部分でも大きなせん断力(柱と梁のつなぎを切る力)が発生します。接合金物もしっかりしたものを付けないと力が地面に伝わりません。 まだまだありますが上記に書いた4つは『耐震等級3』になるかといわれるとがんばればたぶんなります。(③はかなり怪しいです)でもかなり無理しています。これを壁量計算で解決しようとするとすんなりOKがでます。梁が負担する力を一切確認しいないためです。危ないなと感じた間取りの参考は耐震等級3を記載するある住宅会社にあった施工例から復元しています。 『耐震等級3』は間取り決定し,契約が決まったのち計算をし,壁の量や柱をふやして取るものではありません。それはおおよその判断が出来ていないという証拠です。判断に困る方の依頼した『耐震等級3』,構造チェックは…?!。はりぼて『耐震等級3』かどうかはお施主さんの知識も必要になってきます(汗) 東南海トラフ地震は政府発表にて30年以内に70~80%の確率で起こるとあります。ニコハウス設計室は自信をもって強い住まいを提案しています。

冬季休業のお知らせ。
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いつもホームページをご覧いただきありがとうございます。下記日程にて冬季休業をとらせていただきます。 冬季休業期間 12月29日 ~ 1月5日 休業期間中にいただいたお問い合わせについては、夏季休業明けにに順次お返事させていただきます。皆さまよろしくお願いします。

ホテリアアルト 冬合宿。
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参加させていただいている住宅デザイン学校の冬合宿でホテリ アアルトへ行ってきました。寒くなるという予報の中,人生初めての東北地方。スキー場以外では経験したことない雪に驚かされました。到着後,それぞれ泊まる部屋を全て見学させていただきました。空間の作り方,間の取り方,視線の抜けなどなど・・・。いい空間に身をおくことでその体験を持ち帰れることは,写真で見ることと違い,とてもいい学びになります。食後の歓談時間には先輩方の計画中の案件,一緒に学びをさせていただいている方々の貴重な話を聞け,とても有意義で実りある時間を過ごすことが出来ました。2日目はロッジ見学。住宅サイズなのですが,小さくても十分な空間づくりをする上でとても参考になりました。間の取り方はそのままパクれるな・・と。もっともっと設計が上手になりたい。その想いで日々勉強しています。

23℃を150Wで。
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現在開催させていただいているエアコンでの室温体験会。来ていただいた方は,ほんのりしたその暖かさで,半袖でご覧になられた方もいらっしゃいます。今回のイベントは,『ちゃんと断熱,気密,防湿をすれば特別な機械は必要ないんだよ』というお伝えのイベントです。世の中では全館空調,床暖房を採用されるケースがとても多いのですが,温熱という観点だけでいうと弊社では必要ありません。またこの2つはメンテナンスの観点からもまったくおおすすめできません。これは今日の室温の様子です。1階と2階に測定の機械を置いていますので,グラフは1階も2階も表示されているはずですが,同じ環境のため重なってしまっています。ほぼずーーーっと23℃を保っています。外壁,屋根,床面の表面温度は21℃ちょっとを示し,お風呂上りに素足で歩いてもヒヤッとする感じはありません。これをどのぐらいの電気使用料で出来るのかということですがおよそ1時間あたり150Wぐらいです。足元しか暖かくないこたつの1/4の電気使用料です。昼間は日差しが差し込み,集熱しますのでエアコンは運転を休憩し,その時の消費電力は50Wとかです。1日を通してみても,3000Wぐらいの電気使用料なので金額にして1日90円。月額2700円ぐらいで家じゅうを23℃に保ちます。その温度を実現させている熱源は一般的な6帖用のエアコン1台だけです。エアコンの価格は8万円でおつりがくるぐらい。 同じ計算でこたつを5時間つかったとしてと600W×5時間で3000W。他の暖房は一切付けてはいけません。ストイックに生活するならこれぐらいにしておかないと高くなった電気代のせいで,おサイフを圧迫します。でもそんな生活をすると寒暖差で体は悲鳴をあげ,医療費と衣服でおサイフを圧迫します。住み心地も過酷です。 必要のない機械にお金をつかわず,もっと必要なものにお金を使いましょう。十分すぎる余裕がある人以外は,イニシャルコスト,ランニングコスト,どちらも抑えられるエアコンがおすすめです。

木外壁の工事。
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豊橋で施工中のN-Sさま邸。屋内は電気配線工事が完了しました。弊社では防湿層に穴をあけたくないので,室内側に配線用の胴縁を施工するようにしています。防湿層は湿気が入らないようにするための材料ですが,ここに穴をあけると湿気は壁の中に入ってしまいます。万が一のためにも弊社は可変調湿シートを使っていますが,ビニール系の場合だと湿気が抜け出せなくなるので要注意です。湿気は小さな穴からでも簡単に入ります。建物を長持ちさせるなら,また将来リフォームなどで配線移動があった際にも防湿より内側で配線するのは有効です。快晴の日,屋内は陽射しが差し込み,めちゃくちゃ暖かいです。もう12月なので大工さんたちも外の仕事より,中の暖かい場所で仕事をやりたい。完全に寒くなってしまう前に。。。ということで現在は外壁の工事をすすめています。スギ板は既製品のように模様が一定でないので,毎回貼りあがりが楽しみな材料です。来週の半ばぐらいには貼り終えられるかな。それまで外が暖かいといいのですが・・・。

工事中の気密測定
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豊橋市で施工中のSさま邸。新建ハウジングさん主催,『【住まい環境プランニング・古川繁宏氏に学ぶ】施工で失敗しないHEAT 20・G2/G3実践塾』の2回目の現場講習会。今回は断熱の施工方法を学びました。断熱を施工するのに勉強がいるのかと思われそうですが,精度の高い施工方法を学びそれを現場で実践していくには,設計者,現場監理者,大工さんをはじめとする職人さんたちすべての想いが同じ方向を向いていないと難しい。実際の現場を知っている人ほどそう思うはずです。細かな注意点やなるほどって思えるやり方など,たくさんの発見がありました。 もう一つ,普段は完成時にやっている気密測定。弱点をみつけるため,また塾のカリキュラムの一環で施工中に初めて行いました。施工中のC値をはかる際の注意点は屋外側に通じる貫通部は全て施工が終わっていることが条件になります。例えばですが配管が未施工の箇所が1つでもあればそのデータはあまり意味がありません。気密測定が終わってから配管の穴をあけている現場もあるそうなので工務店さんに依頼する際はご注意ください。完成時のC値の方が悪くなったりします。私を含めたくさんの塾生も見守る中,風が強くデータがとりづらい日ではありましたが,お聞きした数字はC値0.2でした。施工不十分な玄関ドア廻りには養生ビニールがついていて,土間との取り合いに弱点があることもわかったので,そこをふさげばC値0.1も出そうな感じがします。完成時にも再度測定することになっているので,その結果も楽しみです。
