北欧の旅 その⑤。

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豊橋市の工務店。ニコハウス設計室代表で一級建築士の鈴木です。

北欧旅はもうすぐ折り返し。

折り返し前の最後は住宅建築を目指す人が必ず知ることになるマイレア邸。世界でも有名な住宅の1つ。

宿泊施設から約5分ほどで到着しますが、少しづつオーラが伝わってくるぐらいに存在感が素晴らしい。

威圧的でなく松林への馴染み方がいい。

このマイレア邸は個人所有のピカソの作品などがあり内部撮影はNGとなっています。

そのため、ブログで良さを伝えるのがとても難しいのですが高低差を使った空間に、アアルトらしいディテールが山盛りで、なおかつ日本の欄間や障子などから発想を得たであろうデザインがどこか懐かしさを感じます。

個人的には日本でみた吉村順三さんの住宅にも通ずるものを感じました。

玄関までは撮影OK。

アアルト建築に植物はかかせません。

日本では中間領域と言われる外部と内部のつながりのある空間は半外側の空間として扱われるのが一般的。

フィンランドでは中間領域は窓際の室内がそれにあたります。

こちらの方が冬の寒さが厳しいため、そのような違いがうまれているものと思います。

どちらにも共通するのはどのように屋外と室内をつなげるのか?ということ。

この手法をうまく使った住まいはもれなく居心地がいいと感じます。

アアルト建築で外部で絡んでいる『ツタ』は日本の甲子園と同じ『ナツツタ』だそうです。

北欧ブログ その⑤で気づきましたが一般の人がこの内容に興味があるのか?何か得られるのか?

私が常に学びをしていることが伝われば幸いです。

プランやデザインなどは必ず先人の方がためしています。そういったことを学ぶ方が一から考えるより絶対に良いものができます。

真似と言ってしまえばそれまでですが、本質を知って真似ることは恥ずかしいことではありません。逆に表面だけをまねると大きな事故につながります。(そういった建築も多く存在します)

マイレア邸も有名な中庭が存在します。

ただ曇っていたせいか、中庭のプールの青さが痛く感じ、もう少し青緑色っぽい方がいいのでは?と個人的に思いました。

 

この場所にいたのは1時間半ぐらいでしょうか。

説明を聞きながらの見学でゆっくり見れたという感覚にはなりませんでしたが、私が抱いていたアアルトのイメージがぐっと上がって好きな建築家ですといえるぐらい魅力の伝わってきたマイレア邸でした。

ここまでで北欧旅は折り返し。

そしてこの日の午後からフィンランドでのアアルト建築の雑な扱いを知ることになります。

また本物のデザインが日常にあることも知ることになります。

まだまだ旅は続きます。

お付き合いのほどをよろしくお願いいたします。