COLUMN住まいの情報
2022年の記事(91件)
記事一覧へラウンジピットの居心地。
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田原市で完成したAさま邸。完成のチェックと掃除に行ってきました。弊社では引渡し前の掃除を業者に依頼せず,自分たちでするようにしています。理由は細かい部分まで自分たちの目で見て,触ることで施工上のキズなどを見つけられるからです。また施工させていただいたことに対して,施工中お世話になり,ありがとうございました,最後の責任は自分たちの手でということも含まれています。この建物はリビングにラウンジピットという彫り込まれた空間があります。そこに引き出し収納がつきますので寝そべって掃除していますが,あらためてラウンジピットのこもり感の良さを感じることが出来ました。ただの平面だと居場所がなく,落ち着きのない空間になってしまいますが,一段下がっているだけで不思議な落ち着きが生まれます。お施主さまはヨギボーをおくといっていましたが,そういった使い方はぴったりだと思います。ラウンジピットの奥行は3m程度,幅は2m程度と畳3,4枚の空間ですが落ち着く大きさです。段差に腰掛けることも出来るので来客時も安心です。これから点検した箇所の手直しに入ります。Aさま引き渡しまで今しばらくお待ちください。 掃除している日は外気温 16.7℃でしたが室内 1階は22.0℃でした。2階は22.7℃この建物はどちらかというと閉じた住まいなので,日射熱取得は苦手な建物ですが,真冬にならない限りは暖房はいらなそうです。

完成物件の気密測定。
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田原市で完成したKさま邸。掃除が終わり,完成前の気密測定を行いました。ぎりぎりまで床下に潜ってそうじをしていましたのでちょっと汗かいてましたが,曇りの日でも十分に暖かい住まいです。施工中の気密測定はせず,完成時,実際に住んでもらう状態での気密測定をしています。その方がより実情にあっているなとおもうからです。最近はなんでもユーチューブに残しておこうと思っていまして,動画撮影も併せて行いました。話し方は上手になりませんが,ちょっとづつなれてきました(笑)気密測定をやり始めた頃はちょっとドキドキしていましたが,最近はだいぶ慣れてきました。入った空気感でなんとなく気密がいいか悪いかもわかるような気がします。そのせいもあって安心してみていましたがいつもと同じでC値0.4という数字でした。この物件も建具屋さんに作ってもらった玄関なので,既製品よりも数字が悪くなってしまいますが上出来です。その点は現在受けている講習でも指摘をされましたので今後の物件からメーカーの木製玄関ドアへと変更することにしました。3週連続の気密測定第一弾でしたが,次週からはメーカー建具での数値がでるのでC値0.2ぐらいにはなるかなという期待があります。

電気配線の打ち合わせ。
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豊橋で施工中のSさま邸。現場で電気配線の打ち合わせをさせていただきました。パッシブハウス的な要素をもった住まいのため,外断熱を終えた住まいはすでに暖かい。陽射しが差し込み,暖房いらずです。でもちょっとまぶしいかなとも思いました。2階は屋根断熱材がスタンバイ。断熱材にクッション性があるため,打ち合わせ中,お子様はソファーのように座ってくつろいでいました(笑)この物件の断熱は屋根に外断熱45㎜のネオマフォームが貼られ,内側の断熱はグラスウール16Kを210㎜。夏は屋根の断熱がとーっても有効に働きます。この家の心配な点は夏の暑さより,冬の暑さ。お施主さんとの話の中で,その対策にも触れさせていただきました。Sさま,配線打ち合わせお疲れさまでした。引き続きよろしくお願いします。

完成検査と造園工事。
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田原市で施工中のMさま邸。完成が近づき,建物に息を吹き込むための造園工事が進んでいます。どれほど素敵な建物を建てても,植栽がされない限り,魅力を引き出すことは出来ません。今回の建物の植栽部分はごくわずかですが,やってあるのとないのでは全く違って見えます。春先には新芽が芽吹き,夏には涼し気な木陰を落とし,秋には紅葉し,冬は葉が落ち,陽射しが差し込む。ゆらゆらと揺れている様子も時間の流れがゆっくり感じられ,贅沢です。ニコハウス設計室では建物計画前から造園工事の予算を必ず取るようにしています。そうしておくことで予算によって庭が削られ,結果的に魅力のない住まいになってしまうことがないように。完成検査では,担当した大工さんだけでなく,別の建物を担当している大工さんにも参加してもらいます。納まりを共通化していくこと,このやり方はよかった,このやり方は別の方がいいなど,たくさんの反省点,改善点も話し合えるからです。私が常に目指しているいい住まいは,施工がややこしくても成立しません。施工が難しいと,結果的にきれいな施工が出来ず,時間ばかりかかってしまうから。なるべくシンプルに,仕上げは丁寧に。よりよい建物を目指して大工さん共々,日々努力しています。

サッシ取付講習会。
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豊橋市で施工中のSさま邸。新建ハウジングさん主催,『【住まい環境プランニング・古川繁宏氏に学ぶ】施工で失敗しないHEAT 20・G2/G3実践塾』の2回目の現場講習会。今回はサッシの取り付け方法を学びました。古川さんたちには前日入りしていただき,講習会当日の説明用動画撮影と合わせて,実演していただきました。この部分はこれまでの一般的な取付方法とはぜんぜん違います。不具合の可能性のあるものをつぶし,もし起こっても水分が排出されること,長期的な気密性の保持が目的です。手間はこれまでよりもかかりますが,30年以上住んでいただく住まいの開口部。いままで以上の気遣いは必要です。講習会当日は天候が心配されましたがたまに雨がぱらつく程度でおさまりました。前回に引き続き,多くの方が参加され,窓の取り付け方法を真剣に学ばれて行きました。この取り付け方はこの地域でやられている方は間違いなくいません。でもまじめにやるとここまでするんだなということで,多くの工務店さんがこういったやり方をして,長寿命な木造住宅がふえるといいなと思いました。何事も今以上のやり方が存在しますので派手なデザインの部分だけでなく,地味だけど大事な部分の勉強の大切さを実感いたしました。次回の講義は12月に断熱の入れ方,調湿シートの接続実演+中間気密測定が待っています。控えていると現場の大工さんはペース配分が必要ですが,今のところ大丈夫そうです。

ビニールクロスを使わない理由。
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弊社は自然素材のみを使った提案をしています。大きな面積を占める天井と壁の仕上げ。一般的にはビニールクロスの仕上げがほとんどですが,当社では一切使用していません。なぜ使わないのか?とうことを防湿気密と合わせて書こうと思います。結論を先に書くと一番の理由は壁体内結露対策です。リフォームなどで壁紙を張り替える際,黒ずんでいるのは間違いなく結露によるカビです。いくら壁紙を張り替えても根本的な解決をしない限り,引き続きカビに悩まされます。 当社の壁の構成は以下のようになっています。壁の中に湿気を入れないことが最重要になってきますので外部では気密を取り,内部からは防湿層(湿気を入れない層)をつくります。当社では外部側にネオマフォームという湿気を逃がしにくい素材を使っていますので湿気を逃がすのは室内側です。そのため可変透湿シートというちょっとお高い素材で防湿しています。湿気は高い側から低い側へ移動します。壁の中の相対湿度が屋内より高くなった場合に,シートが防湿から透湿に変わり,湿気を屋内側に逃がしてくれます。イメージとして,冬は防湿で入れない,夏は透湿で逃がすという感じです。そのため壁の仕上げは湿気を通しやすいもの,しっくいや珪藻土,紙クロスなどで仕上げないと意味がありません。可変透湿シートを使っていても,ビニールクロスで仕上げるとそのクロスが湿気を通さないため無駄になってしまいます。『しっかり防湿しているから壁内には入りません』と言い切っているとしたらそれはうそになります。めちゃくちゃ丁寧に作っても入るリスクがゼロではないため,その対策をしておく方が間違いないということで部材の選定を行っています。 一般的によくつくられている建物で結露に対して大ピンチ!な壁はどうかというと屋内側には防湿ビニールやビニールクロスが貼られますので,屋外側に湿気の通しやすい面材を貼ってそちらへ逃がし,通気層を通って屋外に排出します。構造用面材の種類を選ばないと湿気が逃げていかず,壁の中にとどまり,壁体内結露の原因となります。構造用合板やOSB合板などは湿気が逃げないので,壁の中では結露リスクが高まります。さらに外部の通気層が大事で,横胴縁とした場合,エアホール胴縁と呼ばれる穴の開いた胴縁のみや,胴縁ごとに隙間をあけるような施工では通気量が足りてるように思えません。通気が足りないとどうなるかというと,壁に緑色の藻がついたり,胴縁のあるとことないとこで外壁の汚れの差がでてきたりします。湿気がとどまり,外壁の裏側で悪さをしている証拠です。いっそ構造面材を貼らないような施工はどうなの…?となりますがそもそも壁の中に外気が入りますので断熱が良くてもあまり意味がありません。コンセントの穴などから風がくるのは,防風層がしっかりできていないせいです。 こういった防湿,気密で重要なのはとにかく施工精度!請け負った会社や設計した人側はちゃんと図面に書いてあったりしますが,現場はそんなにうまくはいきません。職人さんの仕事を張り付いてみているわけでもないので,ほとんどの場合,防湿,気密は『このぐらい』で施工しているでしょう。湿気は小さな隙間でも簡単に行き来できます。 木造住宅を長持ちさせるには水分対策,とくに結露対策をしっかりしておくことが最重要です。壁体内結露がなくなるような施工精度の高さと施工者の理解が求められます。雨の日に,外断熱をやっている現場や,雨の次の日に屋根のルーフィングをやっている現場など…,工程が間に合わないのか見ていてとても心苦しくなります。お施主さんに指摘されなければいいのではなく,ちゃんとした施工をしていくのが請け負った責任だと思っています。

自然素材のしっとり感。
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田原市で施工中の『閉じる住まい』。壁,天井の仕上げが終わったとのことで確認にいってきました。壁天井は紙クロスの上にフェザーフィールという漆喰塗料で施工しました。マットな仕上がりが気に入ってます。窓枠や木枠は自然塗料オスモカラーのヘムロックファーで仕上げ。初めての色でしたがやさしい色味で個人的にかなり気に入っています。LDKは5.46m角の空間の中に,ポツンと丸柱が建っています。需要な構造の柱で,横方向の地震力は負担しませんが上部の荷重だけを受けています。二十代のお施主さまと打ち合わせをすると要望の多い,Rの垂れ壁。前回内覧会をさせていただいた老津のMさま邸続き,今回も採用されました。ファッションが大好きとのことで,大きなウォークインクローゼットを備えています。当社では部屋ごと仕上げを変えることはしていません。絶対に飽きるから。ベースとなるデザインはなるべくシンプルに。またビニールクロスはもちろん使いません。これは好き嫌いといよりも家にとっても住まい手にとってもよくないから。長くなるのでまた別の場所で書きます。窓は天井にめいっぱいにつけると抜けるような解放感が得られ,窓上にたれ壁をつけると重心が下がり,ぐっと落ち着いた雰囲気に変わります。建物によって部屋によって窓の取り付け位置は工夫をしています。今日はキッチンを施工予定。Aさま完成まで今しばらくお待ちください。

『性能に興味のある方』内覧会のお知らせ
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いつもホームページをご覧いただきありがとうございます。豊橋市にて施工中のSさま邸にて,性能のお伝えをする内覧会を開催いたします。プランやデザインの前に必ず徹底しなければいけない性能。お伝えする性能について□ 無理せず耐震等級3にするためのプランの方法□ 断熱性能を確保するための方法と断熱材の選定理由□ 内部結露対策の方法とその怖さについて日程 11月19日(土) ~ 11月27日(日) 時間 10:00~16:00 ※予約対応のみ ご予約はこちらから場所 ※終了しました注意 密を避けるため、ご予約のみとさせていただきます。 マスクは必ず着用とし、 体調の悪い方はご遠慮下さい。 建物の特徴性能:耐震等級3 Ua値 0.24 HEAT20 G3グレード 予想C値 0.2~0.3程度□ 4人家族対応 平屋の住まい 30坪□ スキップフロア□ 冬用床下エアコン+夏用エアコン ご予約はこちらから現在参加させていただいている勉強会で,たくさんのことを学び施工への気遣いがとても重要だということをあらためて認識しました。現場の職人さんとの意思疎通は絶対条件です。常に同じ職人さんでないと徹底した施工は絶対といっていいレベルで無理でしょう。提案される机上の数字だけで安心せず,気遣いの現場をぜひご覧ください。高気密にしよう!と考えている方はとくに重要です。ご予約はこちらから今回のイベントを今後の住宅づくりに有効にご活用ください。

性能による室温の違い。
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少し前の住まいの情報にも書きましたが,最低気温が10℃を下回るようになりましたので改めて性能による温度差の違いを計ってみました。今朝,6時前の気温外気温 8.8℃で相対湿度72%。絶対湿度が6.3グラムとだいぶ乾燥した空気になってきました。火のもとには要注意です。 同じ時間,この仕事をする以前に建築された我が家は室温15.8℃,相対湿度59% 絶対湿度は7.9グラム。20年前の建物は10Kのグラスウールという断熱材がなんとなく施工された状態です。気密は計っていませんがスカスカの建物で冬場はアルミサッシにびっしりと結露が生じます。断熱材のおかげで外気温より7℃高い。注目はUa値でこの地域の断熱等級4,Ua値0.87より少しいい数字です。Ua値が低い理由は建物が小さいから。『Ua値だけで判断するのはだめだよ!』ということがここからよくわかります。 同じ時間,築80年ほどの建物をリノベーションしたモデルハウス。室温 19.9℃,相対湿度 56% 絶対湿度は9.6グラム。この建物はHEAT20のG3グレードクラスでリノベーションですが気密性も高めてあります。Ua値は0.26で 隙間C値は0.8です。そのおかげで昼間の太陽の熱をため込み,外気温より11.1℃高くなっていました。 前にも書きましたがこの温度差の体感は暖房している部屋としていない部屋を行き来するときの感覚とよく似ています。室温はこの差ですが実際は床,壁,天井の温度からの輻射冷却があるはずです。熱は高い方から低い方へ流れますのでじーっとしているとわかりますが,私たちの体温を壁などが奪いつづけています。熱が奪われる量の差は断熱の性能によって変わるので,室温だけの問題でなく,その周りを囲む家自体の性能が大切になってきます。 断熱性能や気密性能の数字だけが先行してしまっているように思うので『なぜそうするのか?』を建築屋さんに聞いてみるといいかなと思いました。合わせて換気計画の方法も室内環境に大きな影響をもたらします。

無暖房での室温予想。
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豊橋で施工中のSさま邸,『太陽の恩恵を活かす住まい』太陽の熱を建物に取り込んで暖めるパッシブハウス的な要素をもった住まいです。方位にはほぼ正対していて,南面には大きな開口がたくさんあります。お施主さまがとにかく明るい家を…!といわれ,このような計画となりました。この家の温熱シミュレーションをしてみると,冬場,半袖で過ごせる気温となることがわかります。例えばですが1月10日 21時 外気温が2.4℃の時の室内の気温ですが,暖房なしで21.2℃あります。昼間は無暖房で25℃付近まで上昇します。動きの多い子供さんだと半袖間違いなしです。日射の調整をするか,窓を開けないと夏以上に冬は暑くなってします。太陽の角度が低くなる真冬になったら半袖で仕事をしてねと大工さんに伝えてあります(笑)Sさまには説明ををさせていただきご理解していただいたようでしたが,まだ実際に住んでいないので???だと思いますが。その点,夏はしっかりと庇を出してあるので,暑い日差しは入ってきません。大きな窓をとる場合,日射の調整はとても重要です。庇無しで吹き抜けなんかにどでかい窓を付けると夏場,信じられないぐらい暑くなりますよ(汗)無計画だとそのどでかい窓の下は冬場コールドドラフトでキンキンに冷やされるでしょう。

ギャラリー多数の上棟作業。
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先日,豊橋市で施工中のSさま邸の上棟作業をさせていただきました。新建ハウジングさん主催,『【住まい環境プランニング・古川繁宏氏に学ぶ】施工で失敗しないHEAT 20・G2/G3実践塾』の講習会当日にもなります。 住まい環境プランニングの古川さん,魚谷さん,島守さんには前日入りしていただき,先張りシートの指導をしていただきました。先張りシートとは:木造住宅,高気密の天敵,結露対策のために後では処理しにくい部分に先に防湿シートを貼っておくこと大工さんたちの上棟作業が進む中,先張りシートの施工も邪魔にならないようすすめます。私自身も初めての経験のため,指導をいただきながら実際に作業させていただきました。思っている以上に細かな部分にまで配慮しています。工務店さんたちの現場視察は10時頃からの予定でしたが,朝8時からの作業を見ていただく熱心な方々も!おおよそ30人ぐらい,全国から見に来られました。これだけおおくの方に現場を見ていただくのは初めてなのでこちらもちょっと緊張。大工さんたちはいつも通りで,見られることはあんまり関係なかったみたいです。3時過ぎには屋根の外断熱工事が終わり,垂木がならびました。ここまでくると安心。快晴の中,無事上棟作業を終えることが出来ました。Sさまおめでとうございます。ひさしぶりのお餅投げもあってにぎやかな上棟となりました。近所の方々もたくさん来ていただいて,とてもいい1日になりました。安全第一で進めてまいりますので引き続きよろしくお願いします。

棟上げ作業。
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豊橋市で新築工事をさせていただいているSさま邸。昨日上棟作業を行わせていただきました。いつものように8時過ぎから柱を建てさせていただき,天気がいいので気持ちがいいです。10時の休憩前には二階の床合板を貼ることができました。この日に向けて土台敷のあとに全面養生をしてこの日を待ちました。雨はしのげていたのですがこの時期朝晩との寒暖差があるせいで,基礎から蒸発する水分により養生の内側にびっしり結露がでていて,乾かしていた基礎が濡れてしまいました。養生のやり方にはまだまだ課題が残りました。昼前には登り梁がきれいに並び,外部に接する金物の吹付ウレタン養生はばっちり。1重目の屋根の上に施工するネオマフォームは気密を兼ねるため,ピンクの目地テープが重要です。その上に通気層となる屋根垂木が並びました。ここまでくると万が一の雨でも安心。無事上棟作業を終えることが出来ました。Sさま上棟おめでとうございます。少し間が空きましたがこれからどんどん進んでいきますので,引き続きよろしくお願いします。 そして私たちは週末の次の上棟に備えます。
