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住まいの情報(99件)
記事一覧へビニールクロスを使わない理由。
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弊社は自然素材のみを使った提案をしています。大きな面積を占める天井と壁の仕上げ。一般的にはビニールクロスの仕上げがほとんどですが,当社では一切使用していません。なぜ使わないのか?とうことを防湿気密と合わせて書こうと思います。結論を先に書くと一番の理由は壁体内結露対策です。リフォームなどで壁紙を張り替える際,黒ずんでいるのは間違いなく結露によるカビです。いくら壁紙を張り替えても根本的な解決をしない限り,引き続きカビに悩まされます。 当社の壁の構成は以下のようになっています。壁の中に湿気を入れないことが最重要になってきますので外部では気密を取り,内部からは防湿層(湿気を入れない層)をつくります。当社では外部側にネオマフォームという湿気を逃がしにくい素材を使っていますので湿気を逃がすのは室内側です。そのため可変透湿シートというちょっとお高い素材で防湿しています。湿気は高い側から低い側へ移動します。壁の中の相対湿度が屋内より高くなった場合に,シートが防湿から透湿に変わり,湿気を屋内側に逃がしてくれます。イメージとして,冬は防湿で入れない,夏は透湿で逃がすという感じです。そのため壁の仕上げは湿気を通しやすいもの,しっくいや珪藻土,紙クロスなどで仕上げないと意味がありません。可変透湿シートを使っていても,ビニールクロスで仕上げるとそのクロスが湿気を通さないため無駄になってしまいます。『しっかり防湿しているから壁内には入りません』と言い切っているとしたらそれはうそになります。めちゃくちゃ丁寧に作っても入るリスクがゼロではないため,その対策をしておく方が間違いないということで部材の選定を行っています。 一般的によくつくられている建物で結露に対して大ピンチ!な壁はどうかというと屋内側には防湿ビニールやビニールクロスが貼られますので,屋外側に湿気の通しやすい面材を貼ってそちらへ逃がし,通気層を通って屋外に排出します。構造用面材の種類を選ばないと湿気が逃げていかず,壁の中にとどまり,壁体内結露の原因となります。構造用合板やOSB合板などは湿気が逃げないので,壁の中では結露リスクが高まります。さらに外部の通気層が大事で,横胴縁とした場合,エアホール胴縁と呼ばれる穴の開いた胴縁のみや,胴縁ごとに隙間をあけるような施工では通気量が足りてるように思えません。通気が足りないとどうなるかというと,壁に緑色の藻がついたり,胴縁のあるとことないとこで外壁の汚れの差がでてきたりします。湿気がとどまり,外壁の裏側で悪さをしている証拠です。いっそ構造面材を貼らないような施工はどうなの…?となりますがそもそも壁の中に外気が入りますので断熱が良くてもあまり意味がありません。コンセントの穴などから風がくるのは,防風層がしっかりできていないせいです。 こういった防湿,気密で重要なのはとにかく施工精度!請け負った会社や設計した人側はちゃんと図面に書いてあったりしますが,現場はそんなにうまくはいきません。職人さんの仕事を張り付いてみているわけでもないので,ほとんどの場合,防湿,気密は『このぐらい』で施工しているでしょう。湿気は小さな隙間でも簡単に行き来できます。 木造住宅を長持ちさせるには水分対策,とくに結露対策をしっかりしておくことが最重要です。壁体内結露がなくなるような施工精度の高さと施工者の理解が求められます。雨の日に,外断熱をやっている現場や,雨の次の日に屋根のルーフィングをやっている現場など…,工程が間に合わないのか見ていてとても心苦しくなります。お施主さんに指摘されなければいいのではなく,ちゃんとした施工をしていくのが請け負った責任だと思っています。
季節の変わり目の室温の違い
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秋らしくなり,朝晩はずいぶん冷え込むようになりました。自宅兼用のリノベモデルで寝起きをするようになり,約20年前,この仕事をする前に建築された我が家との温度差には日々驚かされます。実際の比較対象があることはとくにリノベーションを考えられている方には興味深いことだと思います。私自身はめちゃくちゃ興味があって,頻繁に測定をしていますのでそれをお伝えいたします。結論を先に伝えると朝起きて,断熱のいい住まいでは暖かさを感じるのですが断熱の悪い家では寒さを感じます。測定した日は前日が雨で気温が上がらず最高気温17℃,測定した朝は18℃の日です。 最初に断熱性能の悪い方の家。20年前の住宅の性能値:Ua値 0.85 C値は未測定(スカスカです)グラスウール10Kで 屋根壁ともに100㎜程度 床は スタイロ30㎜程度興味深いのは家が小さいのでUa値だけを見るとこの地域の基準Ua値0.87よりちょっといいところ。いつも使っているシミュレーションソフトで近しい気温の日を選んでシミュレーションしてみると外気温が2~3℃違いますが寝室が19.3℃になっています。それで実際の気温が20.1℃でした。 一方断熱のいい方の家。リノベモデルの性能値:Ua値 0.24 C値 0.8グラスウール16K換算で 屋根は400㎜相当 壁は200㎜相当 床はスタイロを120㎜相当同じくシミュレーションソフトで近しい気温の日を選んでシミュレーションしてみると先ほどの家よりもオレンジ色が多くなり,暖かそうに見えます。同じく外気温が2~3℃違いますが寝室が21.3℃になっています。実際は24.1℃でした。 この4℃の差を『4℃だけか』と思うか『4℃も違う!』と思うかは人それぞれですが,行き来をしてみるとその快適さの違いを肌で感じることが出来ます。感じ方はまったく違い,寒い側から暖かい側に入ると『暖房をしているのか?』と思えるぐらいです。 これからまた寒い冬が来ます。無駄にお金のかかる全館空調に頼るよりも断熱気密計画をしっかりしたほうが,快適さもイニシャルコストも抑えられ,住んでいる間ずーっと快適さを保てます。断熱気密に気を使った家づくりをしていますのでご興味あればお問合せ下さい。お問合せはこちらから。当たり前の快適さを提供しています。
高気密高断熱住宅の過ごし方。
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ニコハウス設計室では点検を3か月,1年,2年,5年,10年に伺わせていただきます。一般的な点検と合わせて,大切にしていることの一つに『住まい方』があります。住まい方とは快適に過ごすための家の使い方のようなものです。高気密高断熱住宅は住み方を間違えると,快適に過ごせなくなることがあるからです。 検討中の方とのお話の中でよくある内容『高気密高断熱住宅は冬場暖かいですか?』その通り暖かいです。日差しをしっかり取り込むことを意識した住宅であれば無暖房でも20℃程度の室温は確保できます。夕方になっても高断熱が味方をして部屋の温度をある程度保ってくれるからです。『高気密高断熱の住宅は夏涼しいですか?』エアコンをつかわなければ涼しくはありません。いくら日差しを遮っても外気温が高ければその影響を受け,部屋は温まります。夜になり涼しくなっても,高断熱高気密が邪魔をして部屋はなかなか冷えません。森や水辺の近くなら,冷えた空気が入るため過ごせますが,一般的な地域でエアコンなしはとても過ごせないでしょう。エアコンさえ入れてあげれば下がった室温はキープされ涼しく過ごすことが可能です。点検に伺った際に設置させていただいている温湿度のデータと合わせ,住まい方を改めてお伝えしています。よくある失敗例として『もったいないからエアコンを消す』という行動。これは絶対にやめてください。エアコンで冷やす行為には『空気の温度』を下げることと『壁,天井,床,さらには設置されている家具』を目的室温に近づけることが想定されます。空気はエアコンで早めに冷やされますが,壁天井や家具などは熱の伝わりが遅いためなかなか冷えてくれません。だから,エアコンを付けてもすぐに冷やすことが出来ず,暑く感じ,せっかくの高気密高断熱でも快適に感じなくなってしまいます。 冬はわりと簡単。でも夏はわりと難しい。 高気密高断熱住宅と夏の戦いはまだまだ続きます。さまざまな工夫をしながら少ないエネルギーで過ごせるよう,日々勉強を続けています。
換気の方法を湿度中心に考える
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住宅の室内環境において温熱の環境と同じくらい大切なことが換気の方法です。ニコハウス設計室では2022年現在,第一種熱交換換気をおすすめしています。(以前は第三種換気をすすめていました(汗)先日,新住協の勉強会にてパナソニックエコシステムズ㈱さんに行ってきましたので,第一種換気を選んでいる理由を含めて『湿度』の観点からお伝えします。 建築基準法上,室内の空気は1時間に0.5回交換されなくてはいけません。30坪ぐらいの家だとざっくり300立米ぐらいの気積(体積)があります。0.5回となるとその半分の150立米が外気と交換されている計算になります。150立米というとよくあるレンジフードの弱運転ぐらいを家のあちこちでしましょうということです。 よく使われる方法として第一種換気 (機械給排気)と第三種換気(自然給気と機械排気)があります。先に第三種換気ですが外気そのままを取り込みますので湿度も外気そのままのものが入ってきます。例えば梅雨の時期 天候が雨だった場合,第三種換気では1時間に3.1kgの水分が入ってきます。ペットボトル2本分です。これを第一種換気の全熱交換に変えると,温度と合わせて湿度のやり取りが『熱交換素子』という部分で起こります。(しくみは文章では伝えずらいので興味あれば直接話します)その効果により室内に入る水分は1.9kgまで減ります。ペットボトル1本ちょっとです。1日に換算すると28.8kg ペットボトル19本分の差です。大きめの除湿器の能力が1日20リットルとかなので,第一種の熱交換を入れただけでもそれと同じぐらいの効果があるということです。パナソニックエコシステムズさんの体感ルームでの写真ですが 第三種換気の場合赤く囲った湿度が65.3%を示しています。27℃設定のエアコンのある室内に入りましたが,涼しい感じはなく蒸し蒸しした暑さを感じました。25℃設定ぐらいにしないと気持ちよさは感じないでしょう。 第一種熱交換換気の場合赤く囲った部分,湿度が39%を示しています。同じく27℃設定のエアコンの室内ですがこちらはさらっとしていて涼しさを感じます。27℃設定でも十分に過ごせます。 冬はどうなるかというと…ざっくりですが第三種換気で室内湿度30%台,全熱交換の採用で室内湿度45~50%となり,ウイルス対策にもなります。湿度の面だけみてもとても大きな差があります。 この差をどう考えるのか?換気の方法の選択に有効にお使いください。換気の方法はこれ以外に『温度』『消費電力(暖冷房機器にあたえる効果の違い含む)』『メンテナンス』の差があります。全てを書くととても長くなるので今回は『湿度』についてをものすごく端折って書きました。興味があればお伝えしますので遠慮なくお声掛けください。長く(汗)なりますので覚悟してください。(笑)ご予約はこちらから。みなさま,よろしくお願いします。
構造チェックはお早めに。
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ニコハウス設計室では許容応力度計算による耐震等級3を標準としています。最終的に安全であればどのタイミングで計算をしても問題がないかもしれませんが後になればなるほど,検討の余地がなくなります。どういうことかというと・・・ 間取りが決まり,いよいよ着工だというタイミングになると間取りの中にほしくない壁が出来たり,天井部分に不必要な化粧梁が出たり。それがないと『耐震等級3』になりません。そんな壁はいらないって思っても,なくすと強度が不足します。大きな梁が出てしまった場合,その梁の大きさを小さくしようと思うと上の荷重を受ける柱を追加するしかありません。同じくそんな柱はいらないっていうと390以上高さのある大きな梁が登場します。大きな梁がたくさんあるのは丈夫な家というわけではありません。構造上厳しい部分がたくさんあるから背の高い梁ばかりになるわけです。当たり前ですがその分構造の材料が高くなります。『階高(1階から2階の高さ)』が高い建物はそうなっても困らないための対処法だと思っています。階高が高いということは毎日登る階段の段数が多く必要になります。…と書き続けると構造の検討はなるべく早い方がよさそうだなーってことはわかるかなと思います。 ニコハウス設計室では階高を2520と決めています。階段の段数は12ないし13段。多くの工務店で採用している3000の階高に比べると階段の段数は3段程度少なくなります。らくちん♪さらには外壁などの面積が減ったり,建物の容積が減るので断冷房費に有利だったり,あとは見た目も良くなります。いいことばかり。 梁の大きさは屋根や床の荷重を受け,それをどのぐらいの面積負担しているのかで決まります。だからなるべくシンプルな構造にしています。ポイントは屋根から基礎まで素直につながる柱。通し柱である必要はありません。同じ位置にあればOK。もし間取りを進めているのでしたら,1階と2階で同じ位置にある柱が何本あるか数えてみてください。そしてその柱が3640㎜以内に並ぶかどうかも大切です。ちょっとわかりにくい内容ですが,ご参考に。いい住まいは構造がしっかりしています。なるべく早めの構造検討をおすすめします。着工前の構造検討だけはお気を付けください。
冬の断熱材と気密の効果。
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11月も半ばを過ぎ,朝晩はずいぶんと冷えてくるようになりました。断熱と気密がいいと何が違うのかを具体的に書こうと思います。今回のテーマは『冬の断熱材と気密の効果』です。 シミュレーションも大事ですが実際の温度が何より正しいと思いますので,測ってみました。比較するのはUa値0.9 10Kと呼ばれるグラスウール100㎜が使われている我が家。目安は約25年ぐらい前からの家。(もしかすると変わらない施工をされている大工さんは最近でもこれです)もう1件はリノベモデル Ua値0.27 ニコハウスの標準の住まいより少しいい性能。 11/19 6:20 外気温は 7.2 ℃断熱の悪い,昔建てた我が家。床が冷たいなーと思って測ってみると 1階の床は15.1℃,壁が15.9℃,昨晩エアコンを使っていた2階は床が18.7℃,天井は19.6℃でした。上下の温度差で約5℃。サーモカメラで寒い原因のアルミサッシ廻りを見てみると12.3℃を示してました。室内との差は8℃近くにもなります。露点温度はもうすぐそこ。もう少しすると結露が表れてくる数字です。 断熱のいいリノベモデルを計測してみます。入った瞬間ほんのり暖かいのですが床は19.0℃,壁が18.9℃で吹き抜けた屋根面は19.1℃。上下の温度差はまったくありません。同じく窓廻りを見てみると木製の性能のいい窓ですが17.1℃。室内との差は2℃程度。ちなみに断熱した土間も測ってみると土間床ですが18.5℃なので床や壁などと0.5℃しか違いません。誤差の範囲です。 同じ19℃ぐらいの室温でも,断熱のいい住まいと悪い住まいとでは感じ方が変わります。それは床や壁,天井,サッシの周りの温度差が違うからです。我が家の2階リビングは確かに19℃あるのですが寒く,暖房を一切入れていないリノベモデルの19℃は入った瞬間ほんのり暖かい。これは言葉でなく実体験でないとわからないと思います。リノベモデルの現在の1階と2階の温湿度はこちらから。リノベモデルは現在 6帖用のエアコン1台を可動させています。グラフを見るとわかりますが1Fと2Fの温度差が誤差程度です。 これに合わせて気密がかかわってきます。リノベモデルはC値0.8で,寒い我が家はC値,測定不能(5.0とかでしょうか?)です。我が家にいるとコールドドラフトに代表する空気の動きを感じ,気密も悪いので外気の流入があるように感じます。リノベモデルではコールドドラフトがないのもあって空気の動きは感じません。この気密も体感にかかわっているなという実感があります。 なんとなくいい断熱を使ったり,やたらと気密の数字を追ったりすることでなく,実際に住んでみた時の体の感じ方が大事になってきます。寒くなってくると動きが鈍くなり,ヒートショックの危険性もでてきます。新しく住まいを作る際も,リノベーションをする際にもすみごこちにかかわってくる断熱と気密。 全館空調に代表する爆エネを使った快適性は地球環境を考えても,10年後の機器の故障やメンテナンスを考えても,いいと思えません。未来の子供たちに住みやすい地球を残すためにも,少ないエネルギーで快適に過ごせる住まいが必要だと思っています。家づくりの参考に なれば幸いです。
庭の工事の大切さ。
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予算をふまえて家を考えていくとおろそかになりがちな『庭の工事』。出来上がった住まいが,どれだけいいものであったとしても住まいを飾るうえで庭の工事はかかせません。大きくなったり,管理が大変だから…といって敬遠される方もいる植栽ですが,居心地のいい住まいにする上でとても大事な役割があります。写真で見比べるのが一番なのでうちのリノベモデルを参考にしてみます。 まずは家が出来た状態続いて外構の目隠し壁が出来,駐車場の敷石が出来た状態最後に植栽がされた状態 家は何も変わっていませんので植栽の力がいかにすごいのかがぱっとみただけでもわかっていただけるのかなと思います。緑が入ると建物がぜんぜん違って見えます。住まいに求めるものは人それぞれ,家族それぞれ違うかもしれませんが,どの方も自分の家に『癒し』は求めていると思います。コロナ禍の中,自宅で過ごす時間も増えています。家だけにお金をかけるのではなく,外構,造園工事までちゃんと予算を考えておきましょう。そのために少し家が小さくなっても,家と庭のつながりができた時には『よかった』って思えると思います。敷地の大きさと角地かそうじゃないのかによっても費用は変わってきますが,おおよそ外構(アプローチ,ブロック,駐車場)に100~200万円造園(植栽,芝生,石設置)に30~60万円このぐらいの予算を考えておけば,十分な『癒しの庭』ができると思います。リノベモデルハウスでは『癒しの庭』の体験も出来ます。小さいのですが,水のせせらぎがあるといいなーと思ってビオトープとなる池とちょっとした川も作成いたしました。この池にメダカやドジョウを入れて,仕事の癒しに眺めようと思っています(笑)。リノベモデルで庭の大切さをご確認ください。内覧予約はこちらから。一度,体験すると『家』だけの住まいを見た時に寂しい気持ちになります(汗)。
夏の断熱材の役割
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早めに梅雨入り宣言しましたが,ちょっと早すぎたかなという感じで晴れた日は真夏を感じる暑さで大工さんたちも疲弊する時期になりました。今回は『夏の断熱材の役割』について書こうと思います。 夏の太陽は8時過ぎから15時過ぎまでその角度が40°~78°ぐらいで推移します。真上に太陽があるようなものです。だからこそ夏は屋根の断熱材がとても有効に働きます。屋根にうすーい断熱材しか入っていない場合はむーんとした暑い2階が出来上がります。熱は勝手に上の方にたまります。みなさんが寝静まろうとする夜には熱がしっかり蓄えられ,エアコンをかけても一向に涼しくなりません。これが『蓄熱』という現象で室内の空気を冷やしても,壁や天井がいつまでも暑いので体感温度が下がらないのです。西日が暑く感じるのもこれと同じ現象で午前中熱が入り込んだ部屋にさらに角度が低くなった陽が差し込むので悪い陽射しのように感じてしまうわけです。西日が悪いのではなくあなたの家の断熱性能が悪いのです。 屋根の断熱材が厚く入っていると,家の中に入ったときに木陰の下に入ったようなひんやりした感じ方をします。そのような家になると2階へ上がった際でもこもったような暑さは感じないので,夜寝る際も寝苦しさを感じません。夏は暑くて使えないと思われているロフトも断熱がしっかりしていると問題なく使えます。 断熱材にはさまざまな種類があるので一概には言えませんが最低でも200㎜ぐらいの厚み。私の体感的にはその1.5倍の300㎜あると,断熱材が効いているなーって感じがします。断熱材の外にしっかりした通気層があると,屋根と断熱材の間の空気が屋外へ排出されるので屋根合板への湿気対策だけでなく,家の中の環境もよくなります。ちなみに断熱材が入った後の現場は大工さんたちの現場作業での体感もずいぶん違うそうです。 断熱材があると熱がこもると思われている方もいるのでその大切さを書きました。冬とは感じ方の違う断熱材の効果。あまりに外が暑いときは風を入れても湿度が上がるだけで涼しくはなりません。我慢せずにエアコンを付けっぱなしにすることは熱中症対策にとても有効です。 ご参考になれば幸いです。
見積もりの確認の仕方について。
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間取りや外観と同じくとても大事な建築費用。新築でもリフォームでもいくらぐらいかかるのか?お施主さまより『いくらぐらいですか?おおよそでいいので』よく聞くお話です。 今回のテーマはその『見積もりについて』です。 以下は私が思うことですが,まず『一式』と書いてある見積もり。こちらについてはおおよそこのぐらいの材料や手間がかかるだろうというやり方。精度はあまり高くありませんがスピード重視。おおざっぱに材料や手間を拾うので正確な見積もりを出す際には金額が100万円単位で違うこともありえます。その分,ある程度の図面ができていればおよその費用を出すことが可能です。 もし『一式』見積もりで契約まですすむとしたらそれは,施工費用に対し相当な余裕を持った金額での契約になるでしょう。坪単価〇〇万円という間取りを変えても同じような金額の建物はおよそこちらの拾い方。お施主さん側から見ても他のプロから見ても内訳がよくわかりませんが,利益が十分出るようになっています。だから値引きの話も出来るわけです。この場合は値引き交渉の範囲が会社によって決まっていたり,担当者の気分によって変わったりするのでたくさんほめてうまく値引きをひきだしましょう♪一方で数量が〇坪,や〇㎡って記入され項目が多い見積もりは精度が高く信頼できます。その反面値引きは出来ません。なぜなら図面から数量を拾い,施工ロスを見てご提案しているからです。そのため見積もりにかかる前の図面の精度も重要になってきます。そうなると図面が決まっていない限り,精度の高い見積もりをご提案することは出来ません。時間と手間もかかりますのでここまでを無償ですることはおそらくないでしょう。もし無償でここまでしていたらその費用は他のお客さまからいただくことになります(汗)ちょっと不誠実だなと思います。 会社ごと見積もりのやり方は違いますが,ニコハウス設計室の場合,初回プラン提案につける概算見積もりは1つ前の契約物件の費用をベースにご提案建物に合わせた床面積,内外観の面積にて概算費用をだしています。 『いくらぐらいですか?おおよそでいいので』建物1件となるとたくさんの業者と部材から出来上がりますのでそんなに簡単に正確なものが出ないことはご理解いただけるとありがたいなーと思ってこの記事を書きました。ご参考になれば幸いです。
落ち着きのある間取りにするには。
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家事をテーマに代表されるさまざまな『動線』例えば,洗濯物⇒干す⇒しまう買い物から帰る⇒しまう⇒キッチン…など。これらは間取りの時にとてもイメージがしやすく,話として必ず出てくる部分なので,私自身も提案の際によくなるように心がけています。でもそれ以上に注意しているのが『居場所』人間は常に動き回っているわけではありません。ゆっくりしている時間の方が多いはずです。いい間取りはその『居場所』が動線と重ならずゆっくりできる空間になっています。これを考えない間取りが建売をはじめ多く存在します。このブログを読んでいるあなたの家もそうなっていませんか?例えば一瞬で考えられるこんな間取り建売でもよく見るし,ハウスメーカーや注文住宅でもよく見るような間取りです。この間取りが出てきたあなたは家事動線のスムーズさに感動!いいじゃんって思うかもしれません。ですがこれに書き込みをしてみると…このように動線だけを気にして間取りをすると,実は通路だらけになってしまいます。そして住んでみて初めてその落ち着きのなさに気づきます。リビングを通って他の場所へとなりますので畳数以上に狭い住まいの完成です。そこで登場するのが『回遊動線』。行き止まりを作らず通路を何かと兼ねるような作り方。まったく同じ大きさで和室が少し小さくなり畳コーナーのような空間になりますが…このように動線に重ならない落ち着いた空間が出来ます。和室の収納はウォークスルー出来る納戸でカバーできますし,買い物帰りにリビングを通らずキッチンへ行けます。またコロナ対策として洗面を通路に設けたので帰宅後の手洗いもスムーズです。同じ大きさの住まいでも提案次第でこんなに違います。ちなみに最初の間取りだと家の中心に壁の量が足りないので耐震的にも後者の間取りに軍配があがります。 また『居場所』は天井が無駄に高いよりも低い方がより落ち着きます。常に立って生活するわけではないので天井を高くする理由はありません。よくあることですがゆっくり休む際,ソファーに座らず,ソファーを背もたれにして床に座るっていう行為が圧倒的に多いのではないのでしょうか?それならばいっそ,ソファーというものをなくして落ち着ける場所を作った方が高い家具を買うこともないし,広く使えるはずです。 間取りって簡単に思えるかもしれませんがとても奥が深く,住み心地に大きな影響をあたえます。動線も大事ですがもっと大事なのは『落ち着ける場所』これから住まいを考える方,今まさに考え中の方。ちょっと違った見方をしてみるといいですよ。 オンラインでもご相談は可能です。お問い合わせはこちらから気になった方,相談は無料です。お気軽にお問合せ下さい。
冬用のエアコンを付ける場所。
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花粉が飛び出し,つくしの芽が出だしました。いよいよ春が近づいてきましたが今回のテーマは『エアコンをつける場所』。 エアコンって壁の上のほうにつけるものじゃないの!っていうのが一般的な常識。でも暖かい空気は勝手に上昇し,冷たい空気は下降するという自然に逆らわないことを考えると壁の上あたりにエアコンがついていることは,室内を温めたり,冷やしたりするうえではあまり意味はありません。床あたりについていると邪魔だから壁の上の方につけてみたっていうのが理由だと思われます。でもファンヒーターやストーブは床に置いているわけで,なぜ温めるためのエアコンだけは壁の上にあるのでしょうか?やっぱり邪魔だからっていう理由だけな気がします。そこで提案したいエアコンを付ける場所ですが,造作した本棚などの一番下はいかがですか?事務所のデスクの足元。ほこりの巻き上げが気になるかなーとも思いましたが事務所につけてみてそれが気にならないことがわかりました。足元から温風がくるので設定温度が低くてもとても暖かく感じます。そして暖かい空気が自然と上昇するので,20℃設定で運転すると朝14℃ほどを示している温度計が1時間もしないうちに21℃を示します。パソコンを打つ手も寒さを感じません。『冬のエアコンは足元から』このやり方は,断熱性の悪い家でもエアコンで暖かさを感じられる唯一の方法だと思います。温まってくるとエアコンの消費電力は落ち着いてくるのでおおよそ200~300W。足元が寒いから…と2帖のホットカーペットを使うとおよそ500W。倍以上電気を使い,そこだけしか暖かくなりません。地球のために少ないエネルギーで快適に暮らすよう工夫しましょう。問題は大手の家電屋さんに『床近くに取り付けて』とお願いしても,標準的(一般的)なつけ方でないのでおそらく工事をしてもらえないことですね(汗) 夏はその逆でなるべく屋根付近の高い位置につけるのがポイントです。
子供部屋の大きさについて。
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いつもホームページご覧いただきありがとうございます。 今回のテーマは『子供部屋の大きさ』最初にお会いすると様々なお話を聞きますが、それなりに後回しな子供部屋。結論から言うと後回しでいいと思っています。 6畳ぐらいほしいとか言われる方にいつも同じような話をしますがその子供部屋いつからいつまで使いますか?おおよそ小学校高学年ぐらいから大学に入る前まで。もしくは大学の間まで。様々な部分を大切にして、間取りを考え、大きさの確保をしたとしても10年も使わないケースがほとんどです。独立してからでも、家に帰ってきた際には寝泊りできますが、そんな部屋に大きさや費用をかけるのはもったいないと思っています。何よりも将来はおそらく『納戸』になったりするわけですし。 そこでおすすめなのが『3畳の子供部屋』収納も入れて3畳!せまーい!って思われるかもしれませんが、個人的にものすごく気に入ってます。先日の内覧会でもその『3畳の子供部屋』はとても評判が良かったです。