COLUMN住まいの情報

記事一覧(719件)

素材と庭の必要性。

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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。今日の内容は素材と庭。家づくりにおいて、使いやすそうな間取りだけを考えて満足という方が多いと思われます。アパートのように帰って寝るためだけの部屋であればそれでもいいでしょう。働いて体を休めるだけなら別に一軒家でなくても十分です。 住まいに何を求めて家を建てられますか?今思いつくことだけを最重要視して、動線と収納が完ぺきな間取りが求めていた満足度の高い家になりそうですか?それとも充実した最新設備が導入され、大きな壁かけTVを眺めて過ごすことでいい家になりそうですか? 長く愛される建物や住まいは必ず厳選された素材があります。便利だし、手入れもいらないからとビニール製の新建材がつかってあることはまずありません。なぜでしょうか?例えばこの建物でも、外壁にサイディングは貼ってないし、屋根にスレートを使っていないし、手入れに手間のかかる庭があります。古い建物だから当たり前と思ったのなら、なぜ手入れする際にそうした材料を使わないのでしょうか?この建物を見て『こんなの嫌だなあ』という感覚にはならずむしろ魅力的です。なぜでしょうか? こういったものだけが良くて、ビニール系の素材を使ったものが悪いということではありません。素材には得手不得手があるということです。5年も使ったら、新しいものと交換するというような店舗のような使い方をしていく住宅であれば私はビニール製の手間のかからない新建材をおすすめします。でも30年以上使うなら私は自然素材をおすすめします。その理由は、メンテナンスが自身で可能で、使いこむことに味わい深くなるからです。新品の革ジャンよりも馴染んて来た革ジャン。新品のジーパンよりも色落ちが美しいジーパン。建物も同じように考えませんか?人間は自然の力で生まれた自然のもの。住まいも自然の力で出来た素材で囲まれると、違和感なく馴染み、心地よさが生まれます。旅先でお寺などに行くと、軒下の風が通る場所でゆっくり休んだりするのも、その場所が心地よいからではないでしょうか。また窓から見える景色もとても重要です。分譲地に行くと、リビングのハキダシ窓の前に駐車場のあるい建物がとても多く存在します。違和感を持たないのはおそらく元々住んでいたアパートがそうなっていたから。アパートは窓を開けると洗濯物と車しか見えません。どんなにいい間取りと動線計画になったとしても目の前が洗濯物と車というのはいい住まいだと思いますか?窓の外は庭があるべきです。庭があり、植栽が風で揺れ、鳥が来る。贅沢な庭を造る必要はありません。ちょっとした小さな庭で十分です。庭がいらないのならわざわざ家を考えなくていいでしょう。アパートの方が固定資産はないし、保険もないし、メンテナンスも大家さん任せで大丈夫。せっかく家を建てるなら、癒される素材と庭のある暮らしをしませんか。家を建てる前におすすめのこと。『なんとなく気持ちいいなあ』と思うご自身が癒される場所を記憶しておくと、家づくりの参考になります。家族旅行の際にはそんな場所でぜひ記念撮影を。ポイントはなぜか座ってしまった場所。探してみてください。素材と庭のある暮らしに少しでも興味あればぜひお問い合わせください。お問い合わせはこちらから。あなたの家づくりがよりよいものになるはずです♪

俵屋旅館。

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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。みなさまにいい提案をするためには日々の勉強がかかせません。そのために多くの時間を学びに使わせていただいております。 先日建築を学ぶ研修にて、京都 俵屋旅館へ宿泊してきました。 誰もが知っている老舗旅館。今回初めて訪れさせていただき、最初に感動したことはすみずみまで行き届いたおもてなしの心。200年以上続く老舗旅館とはいえ、『慣れ』というものは少なからずあるはずだと思います。毎日のおもてなしの繰り返しの中で、注意の行き届かない部分がでてもおかしくはないはず。それが隅々まで行き届いた掃除、気遣いなど全ての方々が同じ方向を向いておもてなしが出来ていることに感動しました。住宅という高価なものを提供しているのに、そこまでの気遣いが出来ていなかったと気づき、今日以降少しづつにはなりますが実践していくことを決めました。部屋から見える庭と緑の美しさ。そして庭から室内へと移る陰影のグラデーション。この場に身を置くことで影の美しさをあらためて知ることができました。一般的に、住宅では明るく開放的につくってほしいという要望が多くありますが、明るさと解放感だけを求めた空間は落ち着きも情緒もなく、すぐに飽きてしまう。こうした陰影のある空間では、夕暮れまで自然光を楽しむことができ、薄暗くなれば灯りをともし居場所を造る。自然の枝葉が風に揺れる音だけの空間はゆったりとした贅沢な時間が流れ、改めて自然の持つ力を感じました。アクティブに使う芝庭は子育て世代には絶対に必要です。でもそれだけでなく、ゆっくりした時間が流れるしっとりした優しい庭も必要なんじゃないか。これから提案させていただく方々には必ず提案していくと決めました。(採用よろしくおねがいします♪)みんなで過ごす場所とは別に、一人でゆっくり過ごす場所。適度に小さく落ち着ける空間。私が子供のころのお話をすればおそらく押し入れのような空間。最近はヌックと呼ばれる場所がありますが、どんなに小さな住まいでもこうしたスペースを設けてあげることで、居場所が増え、より家族の仲が深まると考えます。みんなでリビングに集まってTVを眺めるという時代ではありません。家族が寝るまでを思い思いに過ごす場所が現代のリビング。スマホを触っている人もいれば、ソファーで横になっている人もいる。家族がそれぞれのことを適度な距離で過ごせる場所があると寝室は寝るためだけの部屋で十分になります。今後の提案には小さな居場所をより多くとる工夫を提案していきたいと考えます。 1泊の俵屋旅館では経験したことのない多くの想いを持ち帰ることができました。それは従業員さんたちのおもてなしなくては実現できなかったこと。あらためて感謝いたします。経験を積み、今後のご提案の幅が広がりました。ニコハウス設計室の今後の提案にこうご期待ください。お問い合わせはこちらから。みなさまよろしくお願いいたします。

耐力壁は強い方がいい?

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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。今日の内容は耐力壁。耐力壁の役割は横方向に地震や風で力を加えられた際に、その力に対し耐えようとする壁。その強さは倍率というものであらわされ建築基準法では0.5倍~5.0倍まで存在し、許容応力度計算をすると7.0倍も存在します。倍率でお伝えしてもよくわからないですね(汗) ①どのぐらいの力の検討をしているのか?1.0倍で約200kgの横方向の力に対し、2階の床や平屋なら小屋部分が約25㎜ぐらい横ずれ想定し、元に戻るということです。5.0倍の壁だと約1.0tもの力に耐えられる壁になるということです。このように耐えられる力の強さだけに着目すると『なるべく強い耐力壁ばかりにしてください』と思ったはずです。でもこの考え方は間違いになります。5倍の壁で約1.0tに耐えられるということは、足元(土台部分)が1.0tの力に耐えられる『強度』がないと成立しません。足元が弱い場合は引き抜かれたり、何かしらの破壊が起こることになります。特にリフォームで『地震が心配だし耐力壁をたくさん入れておきました』のような工事をしてしまうと耐える前に土台や2階の梁の接続部分で破壊が起こる可能性があります。強くしたことによって破壊する。1.0tの力に耐えられるようにする一般的な方法は、コンクリートで基礎の立ち上がりを造り、ホールダウン金物で基礎と緊結する。基礎を造るという工程をしない場合、耐力壁はなるべく弱いものにした方がいいでしょう。そうしたことを踏まえると強い耐力壁ばかりを設置することが地震に対して強い建物を造ることにはつながらないということです。出来ることならなるべく弱い耐力壁ばかりを使って、建物全体で地震に耐えられる強さにした方が無理な力がかかりません。そういった計画は基礎のやり替えが難しい耐震リノベーションで特に有効な手法です。 必要な壁の量はどうやって決めているのか?地震に対しては建物の重さできまります。風の揺れに対しては、建物の立面図の面積で決まります。このことからも家はなるべく軽いほうが有利になります。重くなるほど、耐力壁の必要な量が増えるということになります。だから瓦は使わないほうがよい、ということではなく瓦を使う場合は軽い屋根よりは多く耐力壁がいるよということです。 耐力壁はバランスも大事!基礎と強い壁だけでなく、どの方向から押されてもびくっとしないバランスが大事です。片足で立っているよりも両足で立っている方が人間は安定します。片足だけで横からの力に耐える、両足で立って横からの力に耐える、同じ力でも安定感が違います。専門用語で『重心と剛芯』大きな通り沿いの建築は道に対しての窓がたくさんあるため、片足立ちの人間のようにバランスが悪いためひねって倒れてしまいます。バランスよく耐力壁を配置することで両足立ちとなり、コマのようにバランスよく立ち続けます。窓はたくさんほしいけど、壁は必要という時は金属性のブレースを入れることで対応が可能です。 今回お伝えしたかった内容はとにかく強く造ればよいということではないとうお伝え。しつこいようですが特に感でやってみた耐震リフォームや、『昔丈夫に造ってくれた』みたいなパターンにちょっとした落とし穴があるように思います。構造計画は設計士にお願いした方が無難だと思います。お問い合わせはこちらから。特に1981年~2000年に建てられた新耐震基準の建物は耐力壁の量だけ増えて、足元を固めるという概念なく造っていました。そういた建物が能登半島地震では多く倒壊しています。さきほどからお伝えしている通り、『壁だけ』強くしたからその弊害が起こってしまっています。こういった建物は足元、柱の頭部分を早急に補強すべきです。高い買い物になりますので、少しでも心配ならお声かけされるほうがいいでしょう。お気軽にお問合せください。

床下エアコンのメリットを知っておこう。

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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。弊社の空調方式で多い冬用の暖房、床下エアコン。今では床下エアコンの採用率が9割以上になっています。(1割はリノベーションなどで出来ない場合)おそらく豊橋、田原、豊川地区では一番の施工実績があると思います。(※弊社で建てたお施主さま調べ)それぞれの住まいへ点検へお伺いしても、とても満足度の高い声をいただきます。知ってる人からすると今更ですが、まだまだ地域での採用は少ないため床下エアコンは何がいいのかをご紹介いたします。 メリット① 裸足で過ごせる(かも)床下エアコンとは、冬用の暖房に使用するエアコンで一般的な30坪ほどの建物だと必要な容量はだいたい2.2kwサイズの6畳用エアコンになります。床下の基礎空間に暖かい空気を送り、1階床面全体が低温な床暖房状態になります。冬に点検にお伺いするお施主さまには真冬に裸足で過ごされている方もいるぐらいです。一般的な床暖房と違い、床暖房専用の床などを使う必要がないため、床材を選ぶ際のコストアップがなく、無垢の床を使っても問題は起きません。一階の床面全体が暖かくなるということは、脱衣室もお風呂もすべて暖かくなります。床全体が暖められるとその暖まった空気が自然と上昇し家全体を暖めます。メリット② 乾燥気流さようなら床下エアコンの名前の通り、基礎下に暖かい空気を送り込みます。そのため冬場の壁掛けエアコンで嫌われる乾燥空気を浴び続けるということがなく、気流のような空気の流れを感じることはほとんどありません。そのため喉や肌の乾燥感も起こりにくくなります。 メリット③  すべての部屋にストレスがない家じゅうが暖かくなりますので、家族はどこでも過ごすことができ、不快な寒さがなくなります。例えば、リビングからトイレに向かう際に『ドアちゃんと閉めてよー』なんていうセリフも一切聞かなくなりますし、脱衣室からお風呂へ向かう際に震えながら急いで湯船につかるということもなくなります。お風呂をあらかじめ暖めておくなどの無駄な行動をしなくて済むのでとても楽ちん。もちろん浴室暖房なんて絶対に必要がなくなりますので弊社では、お施主さまがつけようとした場合でもかたくなにお断りします(笑)メリット④ イニシャルコストが最安エアコンの必要な熱量は計算によって決まります。断熱性能、気密性能、換気能力によって選ぶ機種は変わりますが、弊社では6帖のエアコンが一般的。6畳用のエアコンは取付費をいれても10万円程度。それ以外に何か費用がかかるかといわれると、基礎から床面に暖かい空気を送るためのスリットぐらいでしょう。すべて合わせて20万円ぐらい。例えば床暖房なら、床の一部分だけをあたため20万円以上はするでしょう。その場合、床暖房エリアから足を一歩踏み出すとびっくりして心臓が止まりそうな床の冷たさを経験します汗全館空調なら300万円ぐらいでしょうか。家じゅうが同じ温度だと寝室は布団を使用するため暑く感じますのでこの部分に疑問を感じます。寝室室温は-1~2℃がいいと思っています。メリット⑤ ランニングコストもお値打ち弊社の高気密高断熱の住まいの床下エアコンの使用電力はおよそ250~300KWhぐらいです。換気の流量やキッチン、ユニットバスなどの換気設備の使い方によってもエネルギー使用量は大きく変わります。電気料金にすると33円/KWhとして8000円~10000円ほど。家じゅうが時間帯関係なしに暖かいのなら十分じゃないでしょうか。太陽光をのせていればさらに完璧。もう一つ太陽の日射熱をしっかり取り入れる努力をする(カーテンなどの開け閉め)とより省エネに向かいます。 メリット その他それほど美しいわけではないエアコンが壁についていないだけでも空間は美しくなります。スイッチを頻繁にオンオフする必要がないため、ストレスがなくなります。各部屋エアコンと違い、フィルターは1つなのでメンテナンスもらくちん。 たーくさんのメリットが床下エアコンにはございます。とにかく評判のいい『床下エアコン』。これから30年以上住むわけです。高価な全館空調を選ぶ前に、軽い気持ちで床下エアコンのお話をお聞きください。YouTubeで調べてもたくさん出てきます。少しの勉強時間を使うことで、生涯のコストを大きく減らすことができます。ちょっと手間でも勉強頑張りましょう!床下エアコンのことを聞いてみたい方は下の画像をクリック!ただし、床下エアコンは失敗することがあります!施工的な面とそれなりのノウハウがない場合、『床下エアコンお願いします』とお伝えしても、うまくいかないでしょう。うまくいかない場合、部屋は寒く不快なまま。床下エアコンのみでは寒さがしのげず壁掛けエアコンを増設することになるでしょう。施工店選びは床下エアコンでの快適さを手に入れる重要な作業となりますので十分にご注意ください。

この1年の建物金額のお伝え。

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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。ホームページをリニューアルして以降、あちこちから『高そうに見える…』とのお話を聞き、高そうに見えるのはいいことな反面、敷居が高くなってしまったのではないかと感じますので今回は建物の金額についてお伝えいたします。 この1年間で完成した物件での費用感をお伝えします。※ 建築付帯工事は物件によって違いますが、プロの私でも付帯工事は何のことをさすのか坪単価と同じく??なので今回はわかりやすい浄化槽や太陽光発電などを除き建築費に含めます。 2階建て 27~31坪程度  2430~2850万円(税別)平屋建て   22坪程度  2200万円(税別)、35坪 3100万円(税別)すべて自然素材(床:無垢材、壁天井:しっくい、扉:造作、外壁:木またはそとん壁)で出来上がっています。ここ1年各物件の費用が気になる方は施工例へ。含まれていないもの:太陽光工事、エアコン工事、家具工事、外構・植栽工事、窓廻り(カーテンなど)、消費税 です。 含まれていないものの費用のおおよそエアコン2台:約15万円家具工事 :造作ダイニングテーブル約15万円、造作ソファー約30万円、その他引き出しなど 約2万円~外構・植栽工事:約120~300万円(駐車場、門柱、ウッドデッキ、植栽、芝貼り、境界目隠し) おおよそこのぐらいが弊社の場合の標準的な建物の費用となります。様々な勉強会に参加させていただく中で、全国の工務店さんとお話をさせていただく機会が多くありますが弊社の抑えられた費用には驚かれます。特別なことをしているつもりはありませんが、各物件ごと細かく1つ1つ部材ごと無駄なく注文をしています。無垢材のような自然素材ばかり使うため、物件によって材料が変わらず、捨てる部分が少なく流用が可能なため無駄がでません。そのため、産業廃棄物の量が一般的な物件に比べ少なっているのはお施主さまに気づいてもらえない特徴です(汗) 自然素材にこだわる理由は経年美とメンテナンス性です。無垢材、しっくいはプロでなくお施主さま自身で手入れをすることが可能です。手入れができるということは、プロの方を呼ぶ必要がありません。住まいは使っていれば必ずメンテナンスが必要になってきますが、その時に高額な費用をかけて新品の状態に戻す(リフォーム)するのは違和感を感じます。年数を経ることでしかあらわれない、木の艶感や色の変化は木造建築の良さではないでしょうか。自然素材ばかりを使った建築は高そうに見えてしまうようですが、メンテナンスを考えるとむしろお値打ちだと考えます。内覧会に来ていただくと、皆さん『木のいい香りがする』と気づきます。私たちはそれに気づきません。なぜなら普段からそういった家を造っているからで、気づかれる方はビニール製建材を使った住まいに住んでいるからだと思います。 木の香りだけでなく、足触り、肌触り、空気感、そういったものがビニール製の住まいでは体感することができません。 本物の材料を使いながら、抑えた費用で提供する。引き続きこのスタイルを続けていこうと思います。ここ1年各物件の費用が気になる方は施工例へ。各物件のおおよその費用もお伝えすることにいたしましたので、そーっと弊社の扉をたたいてみてください。やさしくお出迎えいたします♪

来月の内覧会に向けて。

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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。豊川で施工中のMさま邸。11月2日~ 内覧会を予定しています。まだ予約ページはできていませんが、とても気持ちのいい空間になっていますのでぜひお越しください。今回の建物のポイントは① 南に高い建物が建つかもしれない敷地で、日当たりが変わらないための提案② 1件挟んだ北側に佐奈川沿いの大きな桜の木があるので借景を楽しみたい③ 道路からの視線を気にせず、BBQなど、とにかく外を楽しみたい東道路との高低差が50cmほどある敷地ですが、今はまだ南が開けています。一般的な計画をすると南の大きな窓から自分たちがのる車を眺めるだけのつまらない計画になりがちな敷地。こういった敷地でプライバシーを守りながら、外を楽しみつつ、使わないような余ったスペースを造らないように計画しています。間取りをする上でまず最初に計画するのは『家の間取り』ではありません。最初に計画しないといけないのは、①周辺環境のいい場所を探す、駐車場計画②庭の場所、建物の予算からのボリューム③間取りです。最初から間取りしたりしていませんか?回りの景色をよく見てから計画しないと、土地の良さは活かせませんよ。(汗) 室内は養生がとれ、掃除を行いました。何枚か写真は撮ってきましたが、間取りをどのように考えるのか?みたいな疑問を持つブログになっていますので見せすぎないように(笑)とても気持ちのいい空間になっていますのでみなさまぜひ内覧会へお越しください。外構工事の完成に向けて現場は動いています。

美しい木造空間を考える相談&見学会のお知らせ

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豊橋市植田町で施工中のスタッフ自邸。梁表しの美しい木造空間を体験できます。断熱、気密施工も終わり、木製サッシ等の開口部の工事も終わりました。日本建築らしい連続的な梁が並ぶ美しい空間になっていますので、構造、断熱、気密の勉強と合わせてぜひご覧ください。みなさまよろしくお願いいたします。

木製サッシの取付。

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設計アシスタントの鈴田です。先月末、開口がすべて取り付けられて建物らしくなってきました。自宅ではLDKの南面の大きな開口はすべて木サッシ、他は樹脂サッシのトリプルガラスを使っています。木サッシの施工は私自身初めてだったので詳細図から施工までとても苦労しました。枠だけで約60kg、ペアガラスを使っているのでガラス1枚で60kg引違いなので×2で開口部一箇所で180kgの重さが常にかかっています。 当日は道が狭いのでトラックが現場に入れず、大工さん、板金屋さん、弊社スタッフ総勢7人がかりで手運びです。あらかじめ施工してあったアングルの上に乗せて仮止めしました。室内空間は化粧柱を等間隔で見せたかったため、木製サッシはその柱ピッチに合わせてオーダーしました。柱より外側に取り付けるため、上下につくアングルが重要になってきます。上は重さで前垂れしないようにサッシ巾分の長いアングルを、下は下枠が乗るので重さに耐えれるような厚みのあるアングルを鉄骨屋さんにオーダーで作っていただきました。ガラスは後からつけたのですが化粧柱が邪魔してなかなか入らず…、取っ手を外すという方法でサッシ屋さんに3時間ほどかけて入れていただきました。自宅の経験を活かし、次回からはスムーズに施工できるようにしたいです。 木製サッシは熱伝導率が低く、断熱性能に優れています。またへーべシーベという機構を使っていて開けるときに障子(木製サッシの窓)が持ち上がるので約70kgほどある重い枠とは思えないほどスムーズに開けることができます。お値段もそれなりにしますが、自宅ではここがメインとなるため力を入れました。 取り付けが完了すると外との境界を感じさせない、やさしい空間になりました。絶賛工事中の平屋は現在構造躯体と木サッシが見ていただける状態です。等間隔に並んだ化粧梁で表現された室内空間は日本の古来の建築に習い、何度見ても日本らしい美しさを感じます。構造と断熱の大切さを学ぶ現場見学会はこちらから。ぜひみなさんにこの姿を見てもらいたいなと思いますので、この機会にご予約ください。ご来場お待ちしています。

内覧会の感想。

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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。内覧会へお越しいただいたみなさま、どうもありがとうございました。内覧会でみなさんに見ていただき、多かった声として① 坪数以上の広がりを感じさせることのポイントが分かった気がする② ゆっくりしたくなる空間にするにはどうしたらいいか理解できた③ 上手に間取りをすると、欲しい空間が手に入りそうのような感想を持っていただけました。14日(月・祝)あと一日だけ追加で内覧会をさせていただきます。交通の便もいい場所なので、ぜひご体感ください。必ず今後の参考になるはずです。ご予約はこちらから。 今回の住まいでお施主さまの要望の中に『人目を気にせず、夜風にあたってゆっくりお酒を飲みたい』というものがありました。南道路で人や車の通りもあり、落ち着きのない庭を懸念されていましたので思い切った目隠しをさせていただきました。そのおまけ的な感じで外のキッチンも備えています。でもそのおかげで昼間だけでなく夜もカーテンなしでも生活できるぐらいに落ち着いた中庭空間が広がっています。『人目を気にせず夜風にあたってゆっくりお酒を飲みたい』ぴったりな空間が出来上がっています。リビングからの関係性もちょうどよく、キッチンにたった奥様からも眺められるちょうどいい距離感のデッキスペース。外でバーベキューをしても、かたずけが簡単に出来る外キッチン付き。照明はなるべくスタンド的なものを多用すると、光の重心が下がりより落ち着いた空間に変わります。今週からは気温が下がってくるそうで、お引渡しの頃には毎晩のように活躍する庭になることでしょう。まだ少し蚊がいたりしますが、気持ちのいい中庭的な外空間。夜の見学もおすすめです。私の予定が空いていれば、夜見てみたというのも対応できるかもしれません。備考欄にその旨ご記入ください。ご予約はこちらから。みなさまのご来場をお待ちしています♪

庇の長さを検討しよう!

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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。ずいぶん涼しくなってきましたが、まだまだ日中30℃を超す日があります。この時期の日差しは冬至に向かって太陽高度(太陽の高さ)が低くなってきますので、対策をしておかないと日中部屋の中がかなりの温度になってしまいます。点検などでよく質問される『日射遮蔽』について、庇の長さと合わせてお伝えいたします。 以下は全て『豊橋市 真南 12時ころ 窓上から50cmに軒』の話なので、真南から角度が振れるともう少し室内側に日差しが入るという想定が必要です。まずは夏をみてみましょう。夏至の話をされがちですが、実際はお盆頃の方が暑いので8月15日を目安としています。お盆頃の日射熱を室内に入れないようにするには90cmは庇をださないと家の中に入ってきます。当然12時ころの話なのでその前後ではもっと長い庇かタープが必要です。当たり前ですが南の庇が90cmより短い場合は日射熱が室内に入り込みますので、冷房エアコンとの格闘がはじまります。カーテンを閉めても、部屋と窓の間が暖まり、部屋内に侵入しますので、なるべく外で防ぐことが大事。 続いて真冬ですが今度は太陽の角度が30℃程度と低いので室内の奥まで日射が届きます。夏の場合と違って、日射が入るのは室内が暖められ有利に働きますが、真南の時よりも東西に振れた方がより奥まで日射が届きます。180cm庇があっても入ってきますが、申し訳程度の日射になってしまうので、冬のことを考えると南側の庇は120cm程度までぐらいにした方がよさそうです。 最後にこの時期、春、秋分。この時期の難しい点は、春は3月~4月で部屋に暖かい日差しがほしい…、けど最近の9月の日差しは暑くていらない…、という点です。落葉樹で対策するということもおそらく過去のブログで書いている気がしますが、実際のところはそれなりの大きさの木で、葉が生い茂っていないと防ぐのはなかなか難しい。一番簡単に防げそうなのは、やはりタープです。春先は外して、秋はタープで対策が一番効果的です。 こういった検討を重ねながら、みなさんの家の『庇の長さ』を決めています。弊社で多いのは90cm~120cmほどの庇。あとは状況に応じて、付属部材を提案するということをしています。断熱や気密も大事ですが、日射の影響も室内環境には大きな影響を与えます。特に…、最近は軒のない家を街中で多く見かけます。確かにスタイリッシュでかっこいいでしょう。ただ庇がついていないので、夏から秋にかけての日射がふんだんに室内に入り込みます。理解したうえで提案をうけ、納得した状態で日射熱が入ってしまっているならしょうがないと思います。ただかっこいいからと軒のない家にすると、夏場はとてもいられない住まいの出来上がりです。また軒のない家は雨対策もめちゃくちゃ重要。ものすごーーーく検討して、軒の長さを決めましょう。 軒無しだけど、大丈夫かな?と思ったそこのあなた。しっかり確認しておきましょう。お問い合わせはこちらから。

1年点検でわかる脱炭素。

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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。豊橋市で昨年施工させていただいたEさま邸の1年点検でお伺いしてきました。25坪とコンパクトな住まいです。家具デザイナーらしく、いつ行ってもきれいに飾りつけされていて気持ちいい。1年経つと、当たり前ですが1年間の住みごこちがどうだったのかをお伺いできます。この住まいは踏み天井と呼ばれる昔ながらの天井で、2階の床の裏側が見えています。大きな梁に対して小梁と呼ばれる床合板を支持する小さな梁がリズミカルにかかっています。普段は見えなくなる部分ですが、この住まいでは目視できますので、確認すると1年の間に大きな梁は乾燥が進み幅が小さくなっていました。構造的には問題ありませんが、約5㎜ほどは縮んでました。普段、家具をデザインされている方なので木のことはよく理解されています。建築当時コストを抑えるため、プライベートな2階は思い切ってラワン合板を床に使用しました。合板の場合、床材と違い『実(さね)』と呼ばれるお互いがジョイントをする差し込みが出来ず、突き合わせるよう施工します。施工当時も『ささくれなど、どうだろう?』と少し不安だったのですが、普段から木をよく知るEさまなので、ご自身でオイルまで塗っていただきいい飴色変化をしています。引き渡し当時はささくれなど出たようですが、今は馴染んでむしろいい雰囲気。オイルを塗り、よく歩くところは人間の足裏で少しづつ研磨され、いい艶感になっています。私たちだけでなくお施主さま的にもラワンの床ありだよねーってお話になり、理解いただける方で費用押さえたい方には今後おすすめしてもいいかなと思いました♪コンパクトなので、大きな収納部屋は取れていませんが、上手にミニマルに住まわれているので雑多な感じはせず、しっとりした空間に癒されます♪1階と2階の温度差について、お話が出ました。1階には大きな窓があり、季節と時間によって日射は入ってきます。また日射が入ってなくても、地面からの熱の放射で暑く感じてしまいます。タープをかけるのが一番高価的ですが、植栽などが眺められなくなるので悩むところです(汗)今年はとりあえずタープなしで過ごされたそうですが、冷房エネルギーとは常に闘いが起こることになりますのでなるべく遮蔽することを改めてお勧めしてきました。今の時期の日射はまだ残暑が厳しいので必要ありませんが、問題は春先。日射をふせぐということは、3月頃の肌寒い時期の日射が入ってこなくなるということです。どちらを選ぶのが大切なのかというと、日射エネルギーを暖房エネルギーとして利用する方が有効です。そのため夏場は屋外で日射遮蔽をすることをお勧めしています…、来年はぜひ。 コンパクトながらこの住まいでは階段下をヌックとして利用しています。一般的には物入にしてしまいそうですが、計画当初の通りしっかりヌックで活躍。マットなどを敷くか迷われたそうですが、お子様がここから出てこなくなるだけでなく、そのまま寝てしまいそう…とのことで床座のままに。それでも普段からずーっとここを使われているらしく、やっぱり人間は狭いほうが落ち着くんだなということを改めて実感。この住まいで他にもチャレンジしたことは、トイレの窓の有効活用。一般的にトイレの窓は換気や明るさのために窓を設けますが、コンパクトな住まいの場合、それだけではもったいない。この住まいでは玄関ホールの抜けた視線としっとりした明るさ確保のため、トイレの窓も景色を切り取る窓として採用しています。陰影礼賛の話をしたことを覚えていますが、その通りの使い方をしていただき、またこの窓の存在をほめていただき設計者としてとてもうれしく思いました。 点検時にお聞きする最後の内容は使用エネルギーがどのぐらいなのか?脱炭素社会に向けて、少ないエネルギーで快適に過ごすことは、建築屋の使命でもありますので出来る限り聞き取りをするようにしています。この住まいは熱交換の1種換気を採用し、C値は0.2程度。エアコンは冬用の床下エアコン6帖用と、2階の夏用エアコンの2台。簡易的な全館空調となっています。オール電化で光熱費も高くなっている中で、このエネルギー使用量はすばらしいと思います。太陽光はついていないため創エネはできませんが、エアコンを使わない月はおおよそ350~400KWhほど。電気代にして12,000円前後。エアコンを使うと、夏場、冬場共650KWhほど。エアコンの分は250~300KWhぐらいでしょうか。1日10kwh使わないぐらい。1月の電気使用量と、8月の電気使用量はほぼ同じぐらいなのに、電気代が5000円ほど変わっているのは、改めて今後上がり続けるであろうエネルギーコストの怖さを感じました。 コンパクトで居心地がよく、打ち合わせの時のように話がはずみあっという間に1時間半経過。Eさま、コーヒーとおやつご馳走様でした。今後も引き続きよろしくお願いいたします。次回は2年点検ですが、その前にぜひ撮影させてください(汗)。

内覧会のおすすめポイント②

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一級建築士でニコハウス設計室代表の鈴木です。豊橋市で内覧会をさせていただくKさま邸。おすすめのポイントその②を紹介します。 最近は様々なものが高くなり、当然建築材料も高くなっています。建築は様々な部材から作り上げますので、材料高騰に対しての影響がどうしても大きくなります。お施主さまには遠慮をせず要望を出してもらうことをするのですが、一般的に要望を叶えようとすると1階が大きくなり2階が小さくなります。例えば1階に欲しいもの :LDK 18帖、パントリー 2帖、スタディスペース 2帖、土間収納 2帖、ファミリークローゼット 3帖、ランドリールーム 3帖、広い洗面2帖、脱衣と洗面を分ける…、欲しいものが増えると廊下も増えます2階にほしいもの:寝室 6帖、子供室4.5帖×2、納戸 3帖1階に欲しいものが30帖以上に対して、2階に欲しいものが18帖階段はどちらにも必要ですし、トイレもどちらにもあったりするので12帖の差を屋根や吹き抜けで処理することになります。1階が大きいほど予算は上がっていきますので、ここが設計士の腕の見せ所になるわけです。Kさま邸ではお打ち合わせの際にパントリー、スタディスペース、ランドリールーム、土間収納、大きな明るい洗面、LDKを1階に求められました。でも住まいはなるべくコンパクトに…。どう解決するのか?Kさまの要望の一部をご覧ください。 私が平面計画をする際に気にしていること。平面的な比率『みんなが使うパブリックなスペース』:『家族しか使わないお風呂などのバックヤード』はパブリック>バックヤードとしています。いくら要望が多くても普段人がいない場所に面積をとられている住まいは、収納小屋を造っているような感覚になるからです。バックヤードに面積をとられた家は、おおよそ動線(廊下)にも面積をとられ、住んでみるとみんなで過ごす場所の面積が狭いことに気づきます。家族でゆったり過ごすのが住まいの目的なので、このようになってしまうのは寂しい。とくに多いのがリビング空間に動線が集中しているケース。ソファーの位置がいつも微妙に違ったり、部屋の真ん中はみんなが通るから何も使えなかったり。階段の位置がポイントになりますがTVのあたりから2階に上がるような動線は一番落ち着きません。 Kさま邸では要望をすべて入れさせていただきました。お話をさせていただいて優先順位をつけてもなくすものがなかったからです。その上で十分な広さを持ったLDKを提案しています。それでも1階の総床面積は32帖。階段も玄関も浴室もあります。無駄な廊下スペースは一切なくし、動線に絡まない落ち着けるリビング、ダイニングスペースをとっています。パントリーはリビングを通ることなく玄関→パントリー→キッチンという神動線を造り、リビングが散らかりません。土間収納からパントリーへという動線も確保。消して派手さはない間取りですが、奇抜でなくなるべく『普通』の間取り。無駄は極力そぎ落としてます。要望だけ聞くと32坪ぐらい必要そうですが、ぎゅっとすることで28坪にまとまっています。ぎゅっとした坪数分、素材は妥協していません。無垢材、しっくいなど自然素材のみの建築。 無駄を省くコツを内覧会でお伝えできると思います。内覧会のご予約はこちらから。今週末はご予約できる時間が少なくなってきました。お早めにご予約ください。