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記事一覧へ23℃を150Wで。
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現在開催させていただいているエアコンでの室温体験会。来ていただいた方は,ほんのりしたその暖かさで,半袖でご覧になられた方もいらっしゃいます。今回のイベントは,『ちゃんと断熱,気密,防湿をすれば特別な機械は必要ないんだよ』というお伝えのイベントです。世の中では全館空調,床暖房を採用されるケースがとても多いのですが,温熱という観点だけでいうと弊社では必要ありません。またこの2つはメンテナンスの観点からもまったくおおすすめできません。これは今日の室温の様子です。1階と2階に測定の機械を置いていますので,グラフは1階も2階も表示されているはずですが,同じ環境のため重なってしまっています。ほぼずーーーっと23℃を保っています。外壁,屋根,床面の表面温度は21℃ちょっとを示し,お風呂上りに素足で歩いてもヒヤッとする感じはありません。これをどのぐらいの電気使用料で出来るのかということですがおよそ1時間あたり150Wぐらいです。足元しか暖かくないこたつの1/4の電気使用料です。昼間は日差しが差し込み,集熱しますのでエアコンは運転を休憩し,その時の消費電力は50Wとかです。1日を通してみても,3000Wぐらいの電気使用料なので金額にして1日90円。月額2700円ぐらいで家じゅうを23℃に保ちます。その温度を実現させている熱源は一般的な6帖用のエアコン1台だけです。エアコンの価格は8万円でおつりがくるぐらい。 同じ計算でこたつを5時間つかったとしてと600W×5時間で3000W。他の暖房は一切付けてはいけません。ストイックに生活するならこれぐらいにしておかないと高くなった電気代のせいで,おサイフを圧迫します。でもそんな生活をすると寒暖差で体は悲鳴をあげ,医療費と衣服でおサイフを圧迫します。住み心地も過酷です。 必要のない機械にお金をつかわず,もっと必要なものにお金を使いましょう。十分すぎる余裕がある人以外は,イニシャルコスト,ランニングコスト,どちらも抑えられるエアコンがおすすめです。

木外壁の工事。
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豊橋で施工中のN-Sさま邸。屋内は電気配線工事が完了しました。弊社では防湿層に穴をあけたくないので,室内側に配線用の胴縁を施工するようにしています。防湿層は湿気が入らないようにするための材料ですが,ここに穴をあけると湿気は壁の中に入ってしまいます。万が一のためにも弊社は可変調湿シートを使っていますが,ビニール系の場合だと湿気が抜け出せなくなるので要注意です。湿気は小さな穴からでも簡単に入ります。建物を長持ちさせるなら,また将来リフォームなどで配線移動があった際にも防湿より内側で配線するのは有効です。快晴の日,屋内は陽射しが差し込み,めちゃくちゃ暖かいです。もう12月なので大工さんたちも外の仕事より,中の暖かい場所で仕事をやりたい。完全に寒くなってしまう前に。。。ということで現在は外壁の工事をすすめています。スギ板は既製品のように模様が一定でないので,毎回貼りあがりが楽しみな材料です。来週の半ばぐらいには貼り終えられるかな。それまで外が暖かいといいのですが・・・。

工事中の気密測定
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豊橋市で施工中のSさま邸。新建ハウジングさん主催,『【住まい環境プランニング・古川繁宏氏に学ぶ】施工で失敗しないHEAT 20・G2/G3実践塾』の2回目の現場講習会。今回は断熱の施工方法を学びました。断熱を施工するのに勉強がいるのかと思われそうですが,精度の高い施工方法を学びそれを現場で実践していくには,設計者,現場監理者,大工さんをはじめとする職人さんたちすべての想いが同じ方向を向いていないと難しい。実際の現場を知っている人ほどそう思うはずです。細かな注意点やなるほどって思えるやり方など,たくさんの発見がありました。 もう一つ,普段は完成時にやっている気密測定。弱点をみつけるため,また塾のカリキュラムの一環で施工中に初めて行いました。施工中のC値をはかる際の注意点は屋外側に通じる貫通部は全て施工が終わっていることが条件になります。例えばですが配管が未施工の箇所が1つでもあればそのデータはあまり意味がありません。気密測定が終わってから配管の穴をあけている現場もあるそうなので工務店さんに依頼する際はご注意ください。完成時のC値の方が悪くなったりします。私を含めたくさんの塾生も見守る中,風が強くデータがとりづらい日ではありましたが,お聞きした数字はC値0.2でした。施工不十分な玄関ドア廻りには養生ビニールがついていて,土間との取り合いに弱点があることもわかったので,そこをふさげばC値0.1も出そうな感じがします。完成時にも再度測定することになっているので,その結果も楽しみです。

吹き込みグラスウール。
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豊橋市で施工中のSさま邸。先日屋根面の吹き込みグラスウール施工を行いました。これまで屋根面にグラスウールを手詰めしていましたが,施工の難易度がとても高いのが難点でした。丁寧に丁寧に施工しても,屋根面には吊り木といわれる天井下地,細かな部分が多くありけっこう難しい。そこで今回は細かなグラスウールを吹き込むやり方を採用いたしました。材料自体が小さなグラスウールなので,細かな部分も隙間なく施工が進みます。十分な量のグラスウールが入ると,吹き込んだ部分は湾曲にふくらみ,さわってもパンパンに吹き込まれているのがわかります。一通り作業を終え,吹き込みが足りなさそうな部分は指摘させていただき,最後はアナログ的に手で補填して終了。性能内覧会に来ていただいた方は実感されていましたが,現場はすでに暖かいです。日射熱による採熱のみの保温になりますが,床を貼っている大工さんは半袖でした。大工さんは応援で別会社の現場に行くことがあるのですが,冬になると足元キンキンに冷えて作業効率が落ちるそうです。。。(汗)うちの現場は冬暖かく,夏涼しく快適に作業できています。住む方だけでなく,現場の方にもやさしい高断熱仕様となっています。

夜のお引渡し。
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田原市で施工させていただいたKさま邸。先日引き渡しをさせていただきました。これまで住んでいた築40年ほどの住まい。とにかく寒くて,暖かい家にしたい!というのがとても強く印象に残っています。方位が南に正対しているような条件のいい敷地でしたので,その方位に素直な設計を心掛けました。そのため引き渡しの際,18時過ぎでも無暖房で23.3℃ありました。旦那さんはずっと暖房が入っているものだと思っていたらしく,そういう反応は私自身も素直にうれしかったです。晴れの日はほぼ無暖房ですごせるのではないかなと思います。しつこいようですがとにかく暖かい家をとのことで,暖房計画もいろいろお話しさせていただき床下エアコンを採用。暗い中での引き渡しはかなり久しぶりで,とても新鮮な感じがしました。お引渡しを終わり,庭からご自宅を見た際に『照明のついた姿がまた素敵ですね』といっていただきました。設計しておいて偉そうですが私もそう思いました(笑)これから本格的な冬が来ますが,暖かい家で家族仲良くお過ごしください。また引き続きよろしくお願いします。

ラウンジピットの居心地。
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田原市で完成したAさま邸。完成のチェックと掃除に行ってきました。弊社では引渡し前の掃除を業者に依頼せず,自分たちでするようにしています。理由は細かい部分まで自分たちの目で見て,触ることで施工上のキズなどを見つけられるからです。また施工させていただいたことに対して,施工中お世話になり,ありがとうございました,最後の責任は自分たちの手でということも含まれています。この建物はリビングにラウンジピットという彫り込まれた空間があります。そこに引き出し収納がつきますので寝そべって掃除していますが,あらためてラウンジピットのこもり感の良さを感じることが出来ました。ただの平面だと居場所がなく,落ち着きのない空間になってしまいますが,一段下がっているだけで不思議な落ち着きが生まれます。お施主さまはヨギボーをおくといっていましたが,そういった使い方はぴったりだと思います。ラウンジピットの奥行は3m程度,幅は2m程度と畳3,4枚の空間ですが落ち着く大きさです。段差に腰掛けることも出来るので来客時も安心です。これから点検した箇所の手直しに入ります。Aさま引き渡しまで今しばらくお待ちください。 掃除している日は外気温 16.7℃でしたが室内 1階は22.0℃でした。2階は22.7℃この建物はどちらかというと閉じた住まいなので,日射熱取得は苦手な建物ですが,真冬にならない限りは暖房はいらなそうです。

完成物件の気密測定。
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田原市で完成したKさま邸。掃除が終わり,完成前の気密測定を行いました。ぎりぎりまで床下に潜ってそうじをしていましたのでちょっと汗かいてましたが,曇りの日でも十分に暖かい住まいです。施工中の気密測定はせず,完成時,実際に住んでもらう状態での気密測定をしています。その方がより実情にあっているなとおもうからです。最近はなんでもユーチューブに残しておこうと思っていまして,動画撮影も併せて行いました。話し方は上手になりませんが,ちょっとづつなれてきました(笑)気密測定をやり始めた頃はちょっとドキドキしていましたが,最近はだいぶ慣れてきました。入った空気感でなんとなく気密がいいか悪いかもわかるような気がします。そのせいもあって安心してみていましたがいつもと同じでC値0.4という数字でした。この物件も建具屋さんに作ってもらった玄関なので,既製品よりも数字が悪くなってしまいますが上出来です。その点は現在受けている講習でも指摘をされましたので今後の物件からメーカーの木製玄関ドアへと変更することにしました。3週連続の気密測定第一弾でしたが,次週からはメーカー建具での数値がでるのでC値0.2ぐらいにはなるかなという期待があります。

電気配線の打ち合わせ。
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豊橋で施工中のSさま邸。現場で電気配線の打ち合わせをさせていただきました。パッシブハウス的な要素をもった住まいのため,外断熱を終えた住まいはすでに暖かい。陽射しが差し込み,暖房いらずです。でもちょっとまぶしいかなとも思いました。2階は屋根断熱材がスタンバイ。断熱材にクッション性があるため,打ち合わせ中,お子様はソファーのように座ってくつろいでいました(笑)この物件の断熱は屋根に外断熱45㎜のネオマフォームが貼られ,内側の断熱はグラスウール16Kを210㎜。夏は屋根の断熱がとーっても有効に働きます。この家の心配な点は夏の暑さより,冬の暑さ。お施主さんとの話の中で,その対策にも触れさせていただきました。Sさま,配線打ち合わせお疲れさまでした。引き続きよろしくお願いします。

完成検査と造園工事。
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田原市で施工中のMさま邸。完成が近づき,建物に息を吹き込むための造園工事が進んでいます。どれほど素敵な建物を建てても,植栽がされない限り,魅力を引き出すことは出来ません。今回の建物の植栽部分はごくわずかですが,やってあるのとないのでは全く違って見えます。春先には新芽が芽吹き,夏には涼し気な木陰を落とし,秋には紅葉し,冬は葉が落ち,陽射しが差し込む。ゆらゆらと揺れている様子も時間の流れがゆっくり感じられ,贅沢です。ニコハウス設計室では建物計画前から造園工事の予算を必ず取るようにしています。そうしておくことで予算によって庭が削られ,結果的に魅力のない住まいになってしまうことがないように。完成検査では,担当した大工さんだけでなく,別の建物を担当している大工さんにも参加してもらいます。納まりを共通化していくこと,このやり方はよかった,このやり方は別の方がいいなど,たくさんの反省点,改善点も話し合えるからです。私が常に目指しているいい住まいは,施工がややこしくても成立しません。施工が難しいと,結果的にきれいな施工が出来ず,時間ばかりかかってしまうから。なるべくシンプルに,仕上げは丁寧に。よりよい建物を目指して大工さん共々,日々努力しています。

サッシ取付講習会。
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豊橋市で施工中のSさま邸。新建ハウジングさん主催,『【住まい環境プランニング・古川繁宏氏に学ぶ】施工で失敗しないHEAT 20・G2/G3実践塾』の2回目の現場講習会。今回はサッシの取り付け方法を学びました。古川さんたちには前日入りしていただき,講習会当日の説明用動画撮影と合わせて,実演していただきました。この部分はこれまでの一般的な取付方法とはぜんぜん違います。不具合の可能性のあるものをつぶし,もし起こっても水分が排出されること,長期的な気密性の保持が目的です。手間はこれまでよりもかかりますが,30年以上住んでいただく住まいの開口部。いままで以上の気遣いは必要です。講習会当日は天候が心配されましたがたまに雨がぱらつく程度でおさまりました。前回に引き続き,多くの方が参加され,窓の取り付け方法を真剣に学ばれて行きました。この取り付け方はこの地域でやられている方は間違いなくいません。でもまじめにやるとここまでするんだなということで,多くの工務店さんがこういったやり方をして,長寿命な木造住宅がふえるといいなと思いました。何事も今以上のやり方が存在しますので派手なデザインの部分だけでなく,地味だけど大事な部分の勉強の大切さを実感いたしました。次回の講義は12月に断熱の入れ方,調湿シートの接続実演+中間気密測定が待っています。控えていると現場の大工さんはペース配分が必要ですが,今のところ大丈夫そうです。

自然素材のしっとり感。
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田原市で施工中の『閉じる住まい』。壁,天井の仕上げが終わったとのことで確認にいってきました。壁天井は紙クロスの上にフェザーフィールという漆喰塗料で施工しました。マットな仕上がりが気に入ってます。窓枠や木枠は自然塗料オスモカラーのヘムロックファーで仕上げ。初めての色でしたがやさしい色味で個人的にかなり気に入っています。LDKは5.46m角の空間の中に,ポツンと丸柱が建っています。需要な構造の柱で,横方向の地震力は負担しませんが上部の荷重だけを受けています。二十代のお施主さまと打ち合わせをすると要望の多い,Rの垂れ壁。前回内覧会をさせていただいた老津のMさま邸続き,今回も採用されました。ファッションが大好きとのことで,大きなウォークインクローゼットを備えています。当社では部屋ごと仕上げを変えることはしていません。絶対に飽きるから。ベースとなるデザインはなるべくシンプルに。またビニールクロスはもちろん使いません。これは好き嫌いといよりも家にとっても住まい手にとってもよくないから。長くなるのでまた別の場所で書きます。窓は天井にめいっぱいにつけると抜けるような解放感が得られ,窓上にたれ壁をつけると重心が下がり,ぐっと落ち着いた雰囲気に変わります。建物によって部屋によって窓の取り付け位置は工夫をしています。今日はキッチンを施工予定。Aさま完成まで今しばらくお待ちください。

性能による室温の違い。
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少し前の住まいの情報にも書きましたが,最低気温が10℃を下回るようになりましたので改めて性能による温度差の違いを計ってみました。今朝,6時前の気温外気温 8.8℃で相対湿度72%。絶対湿度が6.3グラムとだいぶ乾燥した空気になってきました。火のもとには要注意です。 同じ時間,この仕事をする以前に建築された我が家は室温15.8℃,相対湿度59% 絶対湿度は7.9グラム。20年前の建物は10Kのグラスウールという断熱材がなんとなく施工された状態です。気密は計っていませんがスカスカの建物で冬場はアルミサッシにびっしりと結露が生じます。断熱材のおかげで外気温より7℃高い。注目はUa値でこの地域の断熱等級4,Ua値0.87より少しいい数字です。Ua値が低い理由は建物が小さいから。『Ua値だけで判断するのはだめだよ!』ということがここからよくわかります。 同じ時間,築80年ほどの建物をリノベーションしたモデルハウス。室温 19.9℃,相対湿度 56% 絶対湿度は9.6グラム。この建物はHEAT20のG3グレードクラスでリノベーションですが気密性も高めてあります。Ua値は0.26で 隙間C値は0.8です。そのおかげで昼間の太陽の熱をため込み,外気温より11.1℃高くなっていました。 前にも書きましたがこの温度差の体感は暖房している部屋としていない部屋を行き来するときの感覚とよく似ています。室温はこの差ですが実際は床,壁,天井の温度からの輻射冷却があるはずです。熱は高い方から低い方へ流れますのでじーっとしているとわかりますが,私たちの体温を壁などが奪いつづけています。熱が奪われる量の差は断熱の性能によって変わるので,室温だけの問題でなく,その周りを囲む家自体の性能が大切になってきます。 断熱性能や気密性能の数字だけが先行してしまっているように思うので『なぜそうするのか?』を建築屋さんに聞いてみるといいかなと思いました。合わせて換気計画の方法も室内環境に大きな影響をもたらします。
