35坪ではなく25坪へ|要望はそのまま、1000万円差が生まれる設計とは
豊橋市の工務店。ニコハウス設計室代表で一級建築士の鈴木です。
完成が近づいてきたWさま邸。
みなさんが大好きな平屋の住まい。4人家族がそれぞれゆったり過ごせる25坪ほどの建物です。
今回の住まいには要望として『家族それぞれで使える個別ロッカーのようなファミリークローゼット』というものがありました。
それ以外にも要望の多い、土間収納やパントリーなども備えています。
「そこまで要望を詰め込むと、リビングが狭くなるのでは?」
そう思われる方も多いかもしれません。
しかし、リビングには十分なゆとりがあります。むしろ、もう少しコンパクトでもいいと思えるほどです。


最近は物価高の影響で建築費が上がり、「家はいつ建てるのがいいですか?」というご質問をよくいただきます。
私の答えは、「無理のない範囲で、できるだけ早い方が良い」です。
一度上がった建築資材の価格は、下がることがほとんどありません。世界情勢や円安の影響もあり、今後も上昇する可能性があります。
だからこそ、家をコンパクトに設計することには大きなメリットがあります。
例えば坪100万円だったとして、35坪で提案されるのと25坪で提案されるのでは1000万円も違います。
もちろん、大切なのは単純に小さくすることではありません。
ご家族の要望をしっかり満たしながら、無駄な広さをなくすことが重要です。
さらに、コンパクトな住まいには次のようなメリットもあります。
①メンテナンス面積が抑えられる
②空調する体積が減らせる
③掃除面積が減る


今回も夏用の空調は一般的なエアコンで行っていますが、『夏用エアコン トコロテン方式』を採用しています。
いわゆる小屋裏エアコンに近い考え方ですが、エアコン室で正圧(他の部屋より空気圧が高い)状態をつくり、トコロテンのように押し出して部屋へ届ける仕組み。
取り付けの際、試運転をしましたが1時間も入れているだけでも十分涼しくなりました。
年々厳しくなる夏だからこそ、無理をせず、できるだけ少ないエネルギーで快適に暮らせる住まいを目指しています。
9月中旬には完成内覧会を開催する予定です。
まだ暑さが残る時期だからこそ、この住まいの快適さを実際に体感していただけます。
「要望は叶えたい。でも予算も大切。」
そんな方は、コンパクトにまとめる設計の工夫をぜひご覧ください。
Wさま、工事は順調に進んでいます。
これから外構工事の仕上げに入りますが、この暑さでは植栽に厳しいため、植え込みは少し涼しくなってから行います。
完成まで、もうしばらくお待ちください。
