構造が単純な家は美しい|上棟で見える設計の考え方
豊橋市の工務店。ニコハウス設計室代表で一級建築士の鈴木です。
豊川市で施工中のTさま邸。先日上棟作業を行わせていただきました。
広い通りに面していて、角地になりますのでそれなりに目立つ上棟作業となります。
悪いことをしているわけではないですが、舞台に立つような気持ちでの作業となりました。
いつものように8時過ぎから作業をさせていただき、10時までには2階の棟木まであがります。
一般的な上棟作業に比べても、ここまでのスピードはかなり早い方だと思います。
なぜ早くできるかということですが、大きなポイントは『構造計画が単純だから』ということです。
ほしいところにちゃんと柱があり、それに対して梁がかかる。
当たり前のようですが、構造計画ができていない建物だと、梁に梁をかけるという二次梁、三次梁が多くなり、複雑だから時間がかかるわけです。


構造計画はできるだけ単純な方が良い。
構造のことを理解して間取りを考えるほど、構造計画は自然と単純になっていきます。
逆に間取りだけを先に考えてしまうと、構造はどんどん複雑になります(汗)
弊社の場合は、屋根を支える登り梁が化粧表しとなります。
全ての登り梁は同じサイズで同じピッチできれいに並ぶ。
神社などで鳥居が整然と並んでいたり、柱が等間隔で並んでいたりするのは日本的な美しさを感じますが、同じような感覚を持って構造とデザインを両立させています。


お昼頃にはしっかり影ができ、室内でゆっくり休めるようになります♪
一般的な上棟作業であれば、このあと屋根下地を設置し防水までやれば当日の仕事は終了しますが弊社は屋根を作り出してからの道のりが長いのです。
構造的な水平構面となる厚物合板を敷いたあとは断熱の工事になります。
断熱材には高い断熱性能を持つネオマフォームを使っていますが、上棟作業の日に屋根断熱まで終えてしまうのも弊社の特徴です。
作業当日はやることが多くとても大変ですが、翌日以降は木陰のような涼しさのある室内空間になります。


屋根作業は一般的な上棟作業と違い、厚物合板→1層目の断熱→2層目の断熱→タルキ→野地板となりますので2.5倍ぐらいの作業量でしょうか。
当日の作業終了目標は屋根防水までと決めていますので、段取りとチームワークがとても大事!
総勢10人の大工さんとその他の職方さん、建材屋さんのがんばりで今回も屋根防水工事まで無事終わりました。
Tさま、上棟おめでとうございます。
これまでの平面的なものから立体的になり、空間の楽しさが見えてきましたね。


大屋根形状はお施主さまの要望と近隣に対する配慮で出来た形状。
道路に向けてできるだけ大人しくつくるのは地域に対しての礼儀。
また大屋根越しに北側のお宅へ日差しを届けるのも近隣の方への礼儀。
先に住んでいる方へできる限り配慮し、これから暮らすTさまにも満足していただく空間を創る。
簡単そうだけど難しい。
設計にはそういったおもしろさがあります。
角地に建つ住まい、いい顔になるなあと実感しています。