絶景を楽しむ大きな窓|耐震等級3と両立させる設計の考え方
豊橋市の工務店。ニコハウス設計室代表で一級建築士の鈴木です。
蒲郡市で施工が始まったMさま邸。
高台で三河湾と御油の山並みを一望できる絶景のロケーションの敷地。
気持ちのいい景色の中で基礎工事が始まりました。

敷地の条件はそれぞれですが、今回は景色を望むことを最優先で設計をしています。
もちろんMさまもこの景色を楽しめる住まいを望まれていましたので、まずは敷地から見える景色をどう室内に取り込むかを考えました。
北西道路側は道路を挟んで、さらに敷地が高くなっていますがこちらを向いた家が多いため道路側は閉じる計画としました。
反対に御油の山並みから三河湾や竹島を望める方向は可能な限り『開口部』をとっています。
多くの『窓』をとる計画にするには、プランをまとめていくことと同時に構造計画をしっかり考えておかないと『耐震等級3にするには壁をふやさないといけません』的なことになってしまいます。
弊社では初回提案の段階から許容応力度計算による耐震等級3を確認し、窓の配置と構造計画を同時に進めているから自信をもって提案することができるわけです。


弊社がプランをする際には、絶対に動かさないと決める柱が複数本存在します。
柱を適切な間隔で配置することで梁の架け方に無理がなくなり、必要以上に大きな梁を使わずに済むため、構造コストも抑えられます。
作り方的には鉄骨の大型物件の考え方と同じ。そういった物件でも等間隔の柱を守り、経済的設計を心がけます。
住宅レベルでそこまでする必要があるのか?
まだ構造に詳しくない頃は私もプラン優先で間取りを作ってました。
でも勉強を重ねることで、構造のことがわかるようになり、経済性も昨今の物価高では重要です。
よく『太い梁が入っているから丈夫です』という話を耳にします。
でも、私は梁が太いこと自体を構造の良し悪しの判断基準にはしていません。もちろん大きな梁が必要になる建物もあります。
ただ、柱の位置や梁の架け方を最初から考えておけば、必要以上に大きな梁を使わずに済むことも多いのです。
集成材やLVL(薄い木の板を繊維方向をそろえて重ねた木質材料)などもありますが、材料の強さだけに頼るのではなく、まずは無理のない構造計画を考える。

無理なく、安全で、経済的に。それが私の考える構造設計の基本です。
今回の絶景を望む敷地でも、窓の取り方と構造計画を同時に考えることで、現在のプランが成立しています。
Mさま、長らくお待たせいたしました。
来月の上棟に向けて安全第一で仕事を進めてまいります。
引き続きよろしくお願いいたします。